おちょこの日記
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電話は3時間におよんだ。
切ると最後になる。そういって切りたくないとカズは言った。 一方的だな、俺だって変わってきてるんだよ? そういうことは二人で話し合うもんじゃないのか?
もっともだけど。
こうなる事態は予想できなかったの?そう聞くとそうだなと言った。
俺は結婚するならお前とと思ってる。 再来年の移動の時は一緒にと思ってたよ。
再来年?
どれだけ自分の都合なの? もう期待したくない。ツライから。
ちょっとヤケになり始めたカズ。 昨日メールを見て、今日の日中に出かけたらしく、 なんとなく海を見たいなと思ってって。
アタシ達は海のある所で育ってるからね。 その気持ちはわかった。
雪が積もっててもしこのまま事故っても死んでもいいかなと思ったよと言われた。
アタシは カズを嫌いになったわけじゃない、 側に居ることはもう出来ないけど、大切な人には変わりはないんだから そんな事を言わないで欲しい、と言った。
しばらく黙って、切ないなとカズは言った。
カズと話して気付いたことがある。
アタシはより愛されたかった。解りやすく。 アタシなら大丈夫そうだとか我慢強いとかそんなのに疲れたんだ。
アタシがもう一人を好きになったのは必要な時に 必要な優しさと言葉をくれたから。
単純にそれだけだった。
後で言われる言葉には何の意味もない。 いつだって。
4年間繰り返されてきた事。 それはアタシの気持ちを追い詰めるのに充分な時間と痛みを持ってる。 今ですら。
だからもう、貴方を選べない。
真剣に向き合うことが出来ない貴方との未来は描けない。
そしてアタシはまた、最低な方法で貴方を消してゆく。 それはアタシが貴方を嫌う前に、貴方に憎まれたほうがずっといいから。 貴方が気持ちを残さずに別れて良かったと思って欲しいから。
そう思われないとアタシは貴方を消せないから。
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