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■約束破り
横目でちらりと盗み見る世界は 暗黙とかいう訳の判らない強迫観念が蔓延っていて それはそれはとても温くて心地良さそうだ。
夜の闇は案外と明るくなってしまって 迫る朝への期待とか 繰り返す惰性の緩やかさとかが 何だかまるで滑稽になってしまう。
僕はいつでも簡単に揺らぐから 繋ぎとめるのが好きなあの子には やっぱり遣り難いのだろうけれど つまらない行程をひたすら反復することが 幸せになるコツだって信じているらしい。 ならばこっそり便乗しよう。
だから僕は その幸せがどんなものなのか ちゃんと見届けるまで もう馬鹿なことはしないって約束するよ。
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