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2003年04月23日(水) |
新感線GTBW『花の紅天狗』 |
7時開演のとこ、6時20分ごろ駅に着いてコンビニへ。 食事を手に入れて悠々と劇場に向かったところ、人影は無し。 「?!」と思った瞬間に、朝 起きた時に思ったことを思い出す。 「私のことだからきっと、新感線ならACTだと思うだろうけど、 今日はテアトル銀座だから間違えないようにしなきゃ!」。 なんで、予想しておいてそのまんまやるかね、自分!!
幸い、劇場同士が近かったので5分前には着けたけど、 食べ物が入ってる袋を床に置き、蹴らないよう気をつけながら、 空腹抱えて長丁場の舞台を観ることになりました。はぁ。 まぁ食べ物の出てくる芝居ではなかったので助かりましたが、 セリフも歌も一番多いだろう木野花さんの声が枯れ気味で、 21列だと彼女の歌より自分のお腹の音の方が大きかったり。 なかなか恥ずかしかったです。反省。
ちなみに、相当ネタバレ。ネタが命のパロディ舞台なので、 これから観る人は、できれば是非とも読まないで下さいませ。
<幕>全2幕、休憩15分込み3時間弱(だったと思う) <出演> 月影花之丞:木野花、赤巻紙茜:高橋由美子 桜小町カケル:森奈みはる、上川端麗子:川崎悦子 仰天一郎:池田成志、殴屋多喜ニ:川原和久、藪雨史郎:粟根まこと 瀬戸際我志郎:逆木圭一郎、コーセー・オースチン:右近健一 インディ高橋、川原正嗣、前田悟、磯野慎吾、保坂エマ、 葛貫直子、須永祥之、花井京乃助、二木奈緒
ストーリー自体も『ガラスの仮面』のパロディとあって なかなかの大作のようなのだが、何しろ全編パロディだから、 パロで笑っている部分ばかりが記憶に残って話はどうでもいい感じ。 主役の茜とカケルは幻の名作『紅天狗』を争うライバルなんだけど、 肝心の『紅天狗』の内容だって、字幕+ナレーションまでされても、 ちっとも頭に残らない。「なんか時代物らしい」で終わっちゃったし。 実は舞台上でも月影先生が倒れた時のを1回やってたんだけどねぇ。 もうそれ自体はどうでも良くって、とにかくパロを楽しもう舞台かも。
最も記憶に残ったのは、最終的に どちらを主役にするか 選ぶために行われた舞台『ヴォルフガング・アマデウス』(笑)。 2幕の前半ほとんどを費やす劇中劇で、全く同じ才能を持った2人、 茜@ヴォルフガングとカケル@アマデウスの対決がテーマ。 貴族に求められるがまま曲を書くアマデウスに対して、 民衆に誇りを持たせ鼓舞するために曲を書くヴォルフガング。 アマデウスはヴォルフガングに問う。(言葉は大体の意味ですが) 「君の音楽は人を殺し合わせるために書いているのか?」 この、由美子ちゃん演じるヴォルフガングが最高に あっきーヴォルフ。 衣装も腕の広げ方とかも、まんま彼を思い出させてプチあっきー(*^^*)
話はどんどん進むんですけど、この舞台、単独でも観たいくらい◎。 いや勿論、史実なんてどこへ行った?の大嘘だらけなんだけど、 そこはそれ、パラレルワールドでも何でもいいから、観たい。 よくぞここまでやってくれた!って笑いながら拍手しちゃうし。 なかなか深みもありかけた話で、ちょっとウルッと来るんですよ〜。 まぁ、ここは主に歌うのが由美子ちゃん&森奈さんなので、 聞いてて苦しくなるような歌声がなかったことも大きいですが(笑) せっかく「新感線GTBW(Goes to Broadway)」とタイトルに付けるなら、 メインだけでも、もっと歌える人たち揃えてくれてもいいのにな〜と、 木野花さんとか川崎さんを観ながら ちょっと思っていたので。
最高に笑ったナンバーは、♪食うッ!。もうダントツ。 元ネタは勿論、『West Side Story』の♪Cool。 お世辞にもスマートとはいえない体型の逆木さんが ベルナルドの位置で踊ってるんだけど、これが結構 上手で。 何しろこっちの頭の中にはチャキリスのイメージがあるので、 「うそぉぉ(^^;」と思っているのに、どうしても目が離せない。 「食うッ!」「そばっ!」って歌わないでよぉぉ。
♪おっぱいこそロマン も秀逸。 『ラ・マンチャの男』の♪The Impossible Dreamなのですが、 「身近なボイン救えずして、何の巨乳マニアよ」なんて、 死語を絡めて大真面目かつ幸せそうに、野郎どもが歌い踊る。 昨年のラ・マンチャは、誰にでも取っ付きやすさを追求したのか、 どうにも男臭さが足りなくて不満でならなかった私ですから、 このアホらしいまでの野郎集団、観てるのが楽しくて楽しくて。 粟根@藪雨医師がムダにかっこいいのも笑える理由なんだろうなぁ。 もう「そうよ、ラ・マンチャはこうでなくちゃダメなのよぉ(ToT)」と、 今度は、嬉し泣きしたりして。製作者の意図踏みにじってるかな?
まぁもう、よく笑いました。あー新感線観たわ、という感じ。 ラメラメ衣装の成志さんなんて、うさんくささがハマりすぎだし。 『ジキル&ハイド』の名前を出されて、俯いて後ろ向いた時は、 後半のジョンのダメかげんを思い出しちゃったけど(苦笑)
そして今日一番のわたし的収穫は、エリザとM!のナンバー、 私には、聞いただけでは判別できないと判明したことでした(苦笑) ホンットに私って、曲聴いてないんですね、多分。 舞台上で歌われているパロ歌詞を頭から締め出して、頭の中で 本当の歌詞を歌ってみないと何の曲か分からない。パロの意味なし。 しかし唯一、1小節聞こえただけで場面まで完璧に思い出したのが、 コロレド大司教閣下初登場シーンの階段を下りてくる姿だったのは(^^; 良くも悪くも山口祐一郎ってすごいと、改めて実感した夜でした。 変な感想で終わってごめんなさい。
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