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2002年08月21日(水) 『嵐になるまで待って』観劇

キャラメルボックスで初めて、「もう一度観たい」と思いました。
やっぱり内輪受けっぽい演技もいくつかありましたけれど。
特に、私の好きな西川さんが、今回はストーリーテラー的立場で、
話に直に関わらない場面が多いせいか、妙な笑いネタが多くて、
分からないままに周りに笑いが起こっていたのは嬉しくなかった。
でも、隣の席の人までガハガハ笑われちゃうと、辛いのですが、
隣席も分からないらしく静かだったので、まぁいいかなと(^^;
多分、キャラメル初心者だったんですよね、隣の人。
始まる前に、キャスト表を膝の上にスタンバイしてたから。
多分、私がやったのを真似されたんだなーと思いましたが(笑)

オープニングのダンスから、忍足さんにやられました。
耳が聞こえないのに、どうして、音にあわせて踊れるんだろう?
西川さんのリードがいいのかもしれないけれど、本当に綺麗。
「綺麗」というのは、忍足さん全編に通じて思ったことで、
特に手話は、世の中にこんなに美しい言葉があったんだ!と、
目からボロボロうろこが落ちまくる感じで感動しました。

フランス語が、世界で一番美しい言葉だって言いますよね?
確かに、聞いていて うっとりするような音声があると思う。
それと同じものを、彼女の手話に感じたんです。美しい音声。
なんか分かんないけど、聞いていて気持ちいいし、聞きたい。
表情と音の強弱で、言っていることが分かる気がする。
雪絵の もどかしさ、哀しみ、弱さ。みんな分かる気がした。

脚本もいいんだと思うんですけど、演技のおかげで、
雪絵が話していないということを 殆ど意識していなかったみたいで。
だから、ただ一言、エンディング近くに発せられた声が衝撃でした。
不自由も、それほど感じていないみたいなのに、本当に自然なのに、
でも、彼女は聞こえず話せてもいないというのが事実でもあって。
思い出せば、聞こえる人たちが会話していた時は、彼女は、
弟を見ていた気がする。彼が手話らしきものをしていなくても。
そしてそれが、弟を暴走させた大きな原因でもあって、
止められなかった自分も この結果を招いたのだということ。
後から感覚を文字にすると陳腐な気もしてしまうけれど、
とにかく あの声はショックで、涙が出てしまっていました。

全部好きか?と言われると、そんなことはないです。
前半のぶつ切れかげんは、ノリにくいものがあったし、
忍足・西川・細見・大内(敬称略)以外の人たちの演技には、
正直、非常に物足りないものを感じましたし。
岡田達也さんって人気みたいだけど、そんなにいい?
今回は、私的に好みの役柄じゃないせいもあるかもだけど、
なんだか類型的で、心が入ってない演技だなと感じました。
あと個人的に、『ナルニア国物語』は すごく好きなので、
あんな役者にだけは、アスランを演らせないでくれぇ(泣)とか。

でも、全体として非常に緊張感のあるいい舞台だったと思います。
雪絵は自分が弟を「止めようとしなかった」ことにも気づいて、
これからNYで、変わっていくだろうと思われるラストも、
それでもやはりユーリには会いたくないという気持ちも分かるし。
ユーリの方にだけ目を向けると、「良かったね」だけで終わる、
甘々な話になっている気もしないではないのですが、
両足で地面に立つ強さを感じられたのが、すごく嬉しかったです。


波多野雪絵:忍足亜希子
波多野章也:岡田達也
君原ユーリ:岡内美喜子
北村幸吉(ユーリの元家庭教師):細見大輔
滝島(監督):大内厚雄
勝本(AD):畑中智行
高杉(人気俳優):三浦剛
智香子(中学生声優):中村亮子
津田長介(記者・幸吉の友人):佐藤仁志
広瀬教授:西川浩幸



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