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2002年06月02日(日) 『幽霊はここにいる』楽日

寝てはサッカー見て、サッカー見ては寝てました。
土日も夜中も勤勉に働く工事の人のおかげで、
ベッドの側の窓が うるさくて開けられなくて、
テレビの部屋で布団を敷いてしまったせいか、
すっかり、その部屋に居付いてしまって。
炊事&食事も睡眠もネットもテレビも全部その部屋。
おかげで、部屋の荒れ放題もひどくなりましたが(^^;

土曜日に『幽霊はここにいる』楽日 観てきました。
行こうか行くまいか、ずーっと悩んでたのですが、
だんだんと良い評価も見かけるようになってきたし、
悩んでいるうちに前日になってしまったし、
劇場で売ってる本を買ってきてと頼まれたし、
アイルランド戦とドイツ戦の合間で見られるし、
まぁいいかーという感じの、後ろ向きな観劇。
でも、思ったより面白かったです。

前回は2列目からだったのですが、今回後ろから観たら、
オープニングの映像と舞台のシンクロが きれいでした。
街並みに映える色とりどりの傘が映し出され、
幕が上がると、それと重なる場所に傘が並んでる。
そして、それが踊り出した時には、ちょっと感動。
一度 観た後なら、主体性を持たず踊らされる人たちの
寓意みたいなものなのかなーと思わなくもなし。
でもちょっと頭で考えた感じの演出かなと思ったり。

その「頭で考えた感じ」が、今回の敗因かな?と、
観ながら 何となく思っていました。
多分、池乃めだか@大庭三吉の馬鹿馬鹿しい発想に、
社会全体が面白いほどに踊らされていく姿が、もっと
狂った感じで熱を持っていくと面白かったのかも。
そうすると、一人でそれを眺めて笑っている大庭が、
仕掛人として浮き上がって見えてくる気がする。

せっかく、じゅんさん@新聞記者が、
強い方につこうとしては振り回される姿を演じ、
無駄なほど多いアンサンブルが、「大衆」を
見せようとしていても、何か上っ面。
それを笑う大庭三吉、我が道を行くミサコ、
そんな姿が浮き上がってきてこそ、
この戯曲の面白みが出るんじゃないかな?

そして、そういう意味合いでいくと、メインの中、
北村有起哉さんは、キャスティングミスと感じました。
鴻上さんのサラッと流す演出には似合ってる気が
してきたから、他の脚本だとすごくハマりそうだけど、
この舞台では、人間味が感じられないのが不似合い。
でももしかすると、演出家的には、彼が一番、
自分の舞台を作ってくれてる人だったかなとは思う。
でも、一番 演出家の意図に沿ってると感じられる人が、
一番 舞台上で浮いてるって、どういうことよ(^^;

テンポは良くなって、そこそこ面白く観られただけに、
進む方向性そのものが間違っていると感じたのが、
非常に残念な観劇でした。もちろん、鴻上さんが、
新しい『幽霊はここにいる』を作ってくれていれば、
方向性が違う・・・などと思わず、感動できたろうから、
要は、中途半端な舞台だったってことなのかな?



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