本屋で感じた「マニアックな憂鬱」 - 2004年02月28日(土) 最近、コンビニかショッピングセンター内の大型書店ばっかりだったけど、久々に郊外の小型書店に行ったので。 (1)「アンダーグラウンド」(村上春樹) 麻原の判決が出たのをきっかけに、この本をもう一度読み返してみようと思って探してみたのだが(実は、前回は長くて最後まで読んでない)、見つからず。そういえばこの本に対して、「村上春樹は、神戸出身なのにどうして震災のことを書かずに地下鉄サリン事件のことなんか書いたんだ」と言っていた評論家がいて、偉そうにしているけど「ただ文句つけたいだけのバカ」っていうのが評論家にもいるんだな、と思った。 こういう人は、「書きようが無いこと」というのがこの世に存在するということが、死ぬまでわからないに違いない。 (2)「銀河英雄伝説」(田中芳樹) 高校時代に死ぬほどハマった。今でもDVD欲しい。 しかし、「本編10巻+外伝6巻。本編の10巻以降の時代のことは、絶対に書かない」と田中芳樹は言っていた記憶があるのだが、外伝は結局いまだに4巻止まり。昔は、「早くあと2冊書いてくれ」と思っていたけれど、最近では、「未完のままのほうが、夢があるのかな」なんて感じてもいる。最高の作品は、次回作、なんて。 それにしても「銀英伝」は、完結してよかったよなあ。あれ依頼田中芳樹は未完の大作を賛成し続けていることだし。 広げすぎてしまえない大風呂敷。 でも、いまだにヤン提督は憧れの人で、30になったときは、思わず「どうして何も悪いことなんかしていないのに、30になんかならないといけないんだ!」なんて言ったりしたような。 (3)文藝春秋 「蹴りたい背中」と「蛇にピアス」だけでも全部読んだ人って、実はファイナルファンタジー8のクリア率と同じくらいではないのか。それにしても相変わらずどこが広告でどこが記事なのか全然わからない本。 (4)アダルトコーナー が増えてくると、「この本屋はそろそろ危ないな…」という気がしてくる。 僕はこれを「セガサターンの法則」と呼んでいる。 (5)村上龍 彼が中学生向けに書いた職業解説書「13歳のハローワーク」をパラパラと眺めてみたのだが、「医師」についての解説に驚いてしまった。コレだけの長さの文章なのに、実に適切で率直で、若者に現実を教えつつ夢を残している。内心「てきとーに書いてるんだろ?」と思っていた僕が悪かった。謝ります。 (6)郊外書店 しかし、こういうあまりあわただしくない郊外書店は、どんどん減ってきているのだ。空間としては、紀伊国屋よりはるかに居心地がよいと僕は思うのだけど。郊外書店は商店街の小さな本屋を駆逐し、今度は大規模書店に…という悲しき歴史の流れ。しかし、おじいちゃんおばあちゃんが細々とやっているような本屋に入ると、「何か買ってあげないといけない症候群」におそわれてしまうので、それはそれで入りにくいのだよな。 ...
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