マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

さらば、死神博士。 - 2003年03月24日(月)

 天本英世さんが逝ってしまわれた。
 享年77歳と聞いて、「まだそんな年だったの?」と思ったのは僕だけだろうか。
 だって、仮面ライダーで死神博士を演じていたときから、既にかなり高齢の印象があったから。
 死神博士というのは、数ある悪役のなかでも、子供心に「怖い!」と感じた数少ない人物だった。
 なんというか、他の悪者たちは、誰かに操られて悪いことをしているとか、単に人の嫌がることをしたくて悪事を働いている印象だったのだが、死神博士は「悪の論理」を持っているという感じがした。学者が学問に没頭するのと同じようなもので、彼の場合は研究対象が偶然悪事だった、というような。
キャラ的には、レクター博士に近いかも。

記事には「子供たちに親しまれた」なんて書いてあったが、僕が子供時代だったら、街でみかけても絶対に天本さんには近づかなかったと思う。だって怖かったんだもの。

ちなみに、素顔は東大中退のインテリでスペインが大好き。
「日本人は権力者に従順すぎる」と日頃から言っていたという。

生前の写真をネットであらためて眺めていたら、ごくごく普通のおじいちゃんで、そう感じたとき、なぜだか目頭が熱くなった。



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