| 蛍桜 |
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| どうせ子供ですから |
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私がこの場所にいることがふさわしくないということはずっと前から、気づいていた。知っていた。悔しいけど。 彼女は「友達からでいいんで」と、 男の人から話しかけられたらしい。 けれど、彼女は好きな人がいて、うまくいってない。 だから他のことには興味がない。 別に、その男とくっつけ、っていいたいわけじゃなかったけど 「自信持てる要素できたやん」 そんなことを言った。自信を持って欲しかった。 「自意識過剰なん、すきじゃないんよね」 答えは、ソレだった。 その答えは私を侮辱したように聞こえた。 私だって、自意識過剰なヤツ、好きじゃないよ。 けど、本当に、本当にもててるのに 自信ないとか、どうでもいいとか、そんなのは 私にとっての皮肉だった。 それに彼女は気づかない。気づくはずはない。 自分のことで一生懸命なんだから。 私がこの場に不必要なことぐらい感じてる。 笑顔を浮かべても、何も変わらないこと分かってる。 けれど、居場所がなかった。 「自分に自信がなさすぎるやつも、むかつくやん」 そう口に出した。 明らかに彼女のことをさしている。 けれど、いかにも違うように装っている。 私だって怒るんだけど? それでも彼女は笑う。 そして、悩むふりをする。所詮、「ふり」。 苦しい、苦しい、そう嘆いているのはいいと思う。 悩まなきゃ、何も変わらないと思うから。 けど、苦しさを表に出している彼女を見て 私は何も声をかけてあげることができない。 それは私が無力だから、ということだってあるけど、今は違う。 苦しさ、悲しさ、か弱さ。 彼女からはそれがあらわされていた。 誰かに「気づいて」といわんばかりに。 そして気づいた誰かは「大丈夫?」という。 彼女は涙を予感させながら、なんらかの答えを返す。 けれど、その後はいつもおなじ。 苦しい、と、辛い、と嘆く。何度も、何度も。 誰にでも。 これで何回目?もう数える気はないけれど 彼女は「か弱い」とイメージを定着させた。 悩み多き少女。か弱き少女。 守ってあげなくちゃ、な女の子。 あっそ。 苦しみなんて図ることができないとは思うけど 私だって、彼女と同じように悩みを抱えてる。 彼女より小さくも大きくもないけれど 同じように嘆き、そして苦しんでる。 それでも、笑っている私に誰が気づいてくれると言うの? 彼女の横で何もいえなく、ただ励まそうと笑って 時々、ナニか助言をしている私を 誰が励ましてくれると思う? 私が今、悩みを抱えていること その悩むが、とても、とても深いこと 誰が知ってるのさ。 彼女はずるい、と 不公平だ、と感じ始めたのは、きっとずっとずっと前。 だったら私だって彼女みたいにすればいいじゃない。 そう、思うけど。 いまさら、もう遅いんだ。 だって、もう分かってしまったんだ。 彼女と私が一緒に泣いても 誰もが、彼女しか心配しないことを。 誰もが、彼女にしか駆け寄らないことを。 それも人望?そうかもしれない。それなら納得。 けれど、それがあまりにもつらかった。 別に、脇役であるのが辛いのでなく 恵まれている彼女に嫉妬して 何も表現できない自分に腹立たしくなって 不公平だ、ずるい、と思うようになった。 醜い心。 私はそれを隠し切ることができないかもしれない。 私だって悩んでるよ。 それが本音。 みんなに励ましてもらってうれしいだけなんじゃない? それも本音。 私も、彼女みたいになりたい。 それも本音。 醜い心が、私の中で行き来する。 外へ出ようと、顔を出したり引きこもったり。 ずるい、ずるい、ずるい。 そして一緒にいるのさえ辛くなる。 彼女のまわりの雰囲気さえ辛くなる。 たくさんの人々を味方につけた彼女にもう私は必要ないのだろうか。 そういえば、一年の時から彼女は私にだけ相談してたのに 今は、ああやってみんなを集めて みんなに囲まれて みんなに相談してるんだね。 話せる人がいることは、いいことだと、私は思うよ。 きっとその中で、いい人が見つかるから。 もしかしたら、私はそれに嫉妬してるのかもしれない。 分からない。 自分の居場所が消えたかもしれない、という不安もある。 いや、もう消えたんだけど。 もう居場所さえないんだけど。 夏休みまで、がまん、と自分を落ち着かせ 何もないように振舞ってきた。 誰かに偉い、と言ってほしくて 子供みたいに誉めて欲しくて 子供みたいに心の中で拗ねる。 夏休みが明けたら 笑って、会えたらいいのに。 夏休みの間に 好きな人との報告メールを、してくれたいいのに。 少しの期待。 けれど、あまり期待をふくらませないように 軽く、期待。 醜い心がなくなることはないと思う。 きっとずっとあるものだと思う。 けれど、私はそれに立ち向かう勇気も 向き合う勇気もないから もう少しだけ、我侭でいさせてください。 誰にも、あたらないから。 まだ時間が必要だから。 もう少しだけ... |
| 2003年07月17日(木) |
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