| 蛍桜 |
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空は明るいはずなのに 雨は降っていました 雨の音は聞こえないはずなのに 雨が降っていることを知っていました 警報は言いました 午前中は自宅待機です、と そして昼前警報が言いました さあ学校に行きましょう、と あぁ大雨ですね あぁ洪水ですね どこでそんなことが起こったんでしょう 私には関係ありません それでも私は 警報の言葉のおかげで ずっとピン、と張っていた生活を すこし緩める事ができました 午前中は寝ました 私の脳は言いました これでまたしばらく動いていられる、と 私の頭は止まりそうでした すべてが詰め込まれて すべてが埋め込まれて 止まりそうでした 別にストレスが溜まっているとか そういうわけでもなく 少しショートしそうだっただけで 一度止まれば動かないというわけではなく すぐに動き出すのだけれども やっぱり止まるよりは ずっと動いている方がいいと思う 空は右半分は真っ暗で 左半分は真っ青でした あぁキレイだな、と思いました 雨も晴れも交じり合って あっちにいけば雨がふり こっちへ行けば晴れてて いいなぁ、って思いました くくくく、と道端の花が笑った 誰に笑われているのか分からないまま 私は歩き続けてた それでもくくくく、と笑う声は聞こえ それでも私はその場所がわからず 歩き続けてた いつのまにか私は花を踏み潰した 花はもうくくくく、と笑わなくなった あぁごめんなさいね 市場に行けば一人の女が ものほしげにモノを見てまわってた その手にはたくさんの金貨 ほしいものはすべて手に入るはずなのに その女は何も買わないまま 見つめているだけだった 市場にいるその女は いつまでも市場にいるだけだった あぁ心が強いのかしら 襟をきちんと正して歩く人がいた 襟を直しても直しても 襟は言う事は聞かずに また元に戻ってしまうけれど その人はいつまでも直してた 襟はいつのまにか諦めて 素直に正されていたけれど 襟をきちんと正していた人は 何か物足りなさそうに その襟を今度は立てた あぁ寂しいんだろうなぁ 友達だねと笑いあって 手を取り合う人たちがいた すごく輝いている笑顔を見せていた ずっと手は繋がれていた それでも何故はその人たちは泣いてた 手に力を入れながら泣いてた あぁ悲しんだろうね 淡い色をした雪は空から降りてきた 羽根を生やしているかのように ゆっくりと降りてきた 雪は地面につくことなく 消えていってしまったけれど その面影は 何故か人々の目に残っていた あぁ輝いていたんだね 人の心の中には 光っている城が一つずつある その光っている城は 何かを作り出していた 私たちの心に必要な何かを そうとても必要なものを 私は斧を持ちましょう その斧をどうしようかと考えれば きっと私は答えは一つしか出てこないけれど 斧を持ちましょう 私は斧を持っておきたいのです いつか自分の心を壊したくなったときに すぐに壊せるように 斧を持ちましょう 斧は心を壊すのです 斧は強いのです だから斧を持ちましょう 私には今斧が必要なのです 自分を壊す事が必要なのです 必要ってなんなんでしょうかね あぁ必要ってわからない |
| 2002年07月10日(水) |
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