蛍桜

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放送部の早口言葉

私は信用されていないのだと実感しました。
彼女は私を親友だと何気なく言ったけれど
きっと彼女の中での親友っていうのは
私の中での友達にも満たないラインなのだと
思い知らされました。

別に、このラインを過ぎたら友達、だとか
親友、だとかちゃんとそういうのを
考えれるというわけではないけれど
私が考えている親友、と
彼女が考えている親友、はやはり違いました。


私は信用されていませんでした。
私はその場に必要ありませんでした。
だから逃げ出しました。
いや、違うのかな。
追いやられました。
これも違う?
私はその場に不似合いでした。
不似合いな自分がいやでした。
だから、不似合いな自分なりに気をきかせました。
その場から消えました。
私なりの結論でした。

私は信用されていませんでした。
信用されない原因は分かってたりします。
それでも私は信用してほしかったです。
いや、彼女の思っている信用できない「私」は
私が作ってしまった「私」であって
気楽で生きている私なのだから
こうやって私が考えているという事も
きっと、知らないのでしょう。
だから信用できないのでしょう。

かといって、この文章を読んでいる人は
私を信用できるというわけではないですよね。
日記の私だけが私なわけじゃないし。
現実の私と日記の私を知っている人も
私自身を信用できることはできないでしょう。
だって私が二人いるのだから。
現実の私と日記の私は似ても似つかないから。
ギャップに苦しむんじゃないでしょうか?

私には、話してはいけないと、彼女は思ったのでしょうか?
そんな気がしました。
だからその場を去りました。
私は口が軽いから聞いてしまったら
みんなにそのことを話してしまうから?
いや、そんなんじゃなくって
信用してもらってないのに
その話を聞くのは辛かったから。
いやだったから。私が。
私なんかが、彼女を秘密を聞くのは
あまりにも重過ぎることだと思ったから。

逃げました。
去りました。

それでよかったと思います。
いつか彼女が私を信用してくれればいいな、
なんて思います。



今は信用してくれなくてもいいから、
別に信用できないと思えば信用してくれなくてもいいから、
それはあなたの判断に任せるから、
どうか、あなたしか知らないその秘密を、
私にも話せなかったその話のことを、
なんとかしてあげてください。
あの子を救えるのはその話を知っているあなただけ。
私は救えないの。
あの子が悩んでいる理由なんて分からないから。
私はあまりにも無力だから。

原因しらないと、慰めもできないし、
変に慰めたくもないから。


どうか、あの子を救ってください。
そして、あなたも私を重荷に感じないでください。






東京特許許可局局員


2002年06月26日(水)

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