蜜白玉のひとりごと
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この頃ずっと目の奥が痛かった。目が悪くなっているのに無理して目に力を入れてものを見ていたからかもしれない。眼鏡をかければ目を細めたり力を入れなくても文字がよく見える。あまり本を読まなくなり、日記も書かなくなっていたのは、目が悪くなったせいで億劫になっていたからかもしれない。そうだとしたら眼鏡をかければ本もたくさん読むし日記も書くようになるはずだ。期待したい。
目の奥が痛いから目をつぶる。目をつぶると寝てしまう。ならばちょっと横になろうかと、体を平らにすると1分もたたないうちにすとんと眠りに落ちる。そんなに体が疲れているのか、それともただ寝過ぎのくせがついているのか。夜寝る前に相方が隣でぼそぼそしゃべっているのも、夢うつつで半分も聞こえていない。悪いなと思いながらも眠気には勝てない。
ときどき涼しい日があると、どこかにたまっていた夏の疲れがどっと押し寄せる。日焼け、肌荒れ、睡眠不足?寝てないわけじゃないけれど、夏の間じゅう、朝起きた時にはすでに暑くて疲れていたような気がするのだ。今年の夏ももれなく暑かった。
クウネルの往復書簡で、雨が亡くなったことを知った。江國さんの犬、アメリカンコッカスパニエルの雨、雨はコーラが飲めないのあの、雨。たくさん病気もしていたようだけれど、たしかにたくましかった。ずっと前、とあるビルのエレベータで江國さんと一緒になったとき、江國さんの髪と雨の毛並みがどこか似ているなと思ったのを、ふと思い出した。
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