やっぱりね。 生きてたよ。 ま、いいか。 死んじゃったらなんにもできないわけだし。 いくら弱々しい親だってさ、生きていてくれたほうがいいだろうから。 ひとりっきりなんだから。 子供にとっての親ってさ。 彼にとって、何が人生の障害になっているんだろう。 いつもうまく飛び越えられなくて、誰かに頼りたくなってそして最終的には人を欺いて。 自分を傷つけて。 他人を巻き込んで。 いつまでそれを続けるつもりなのだろう。 オートテニスって知ってます? ボールに紐がついてて、ひとりで打ち合いができるって道具。 しかし、これが難しい。 自分の打った打球よりも、何倍も速い速度でボールはかえって来るんだ。 そんなに力を入れていないつもりでもね。 彼はあちこちに同じようにボールを打ってる。 しかもいつもかなりの癖球。 だから、相手はうまく打つことができない。 それをまた返球する。 もっと癖球になる。 どんどん、思う場所とは違う方向に球は飛んでゆく。 加速もされる。 当たると痛い。 とっても痛い。 なのに彼は打ち続ける。 そのうち、相手は疲労困憊。 もう立ち上がることもできないほどに、負傷していることもある。 彼は自分も傷ついたのだと主張する。 そして、また別の人物にボールを打つ。 エンドレスで続いてゆく。。。 交わらないこともあるのよ。 それは決していけないことじゃないのよ。 邪魔になるものだってあるのよ。 それが当然なのよ。 自分を困らせるすべてのものが障害物ではないのよ。
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