2005年05月21日(土) |
たまには市販小説の話。 |
最近読んだ本で記憶に残ったもの。
永遠の森 博物館惑星
武装島田倉庫
波のうえの魔術師
上二つは短編シリーズですね。最後の短編で全て繋がって綺麗に終わる感じでしょうか(島田倉庫の方は綺麗にとはいえないかもしれませんが) 博物館惑星の方はラストで思わず涙ぐみました。私もかなり単純です。 ある意味とてもN○K教育でアニメ化しそうな(でも映像化は大変そうだ)、サイバー系SFでしょうか。でもサイバー系にありがちな小汚い感じは全くなくて、透明で女性らしい、すんなりと読める作品でした。
島田倉庫はいわずと知れたシーナSF観に彩られた、汗まみれ泥だらけ油まみれの、魑魅魍魎が跳梁跋扈する終末世界。ノスタルジックとはよく言ったもので、昭和初期っぽい土着な感覚あふれる、そしてもう絶対的に元の世界には戻せない感覚やら、それでも戦争をする世界とか。たまりません。 そもそもあの造語ラッシュの語感が個人的には凄く好きなんですよ。 うまく世界観をあらわせる造語師にはトコトン弱い私です。 「造語の大魔王」某ラノベ作家F氏とか、最強に弱いです。ステキすぎるよ、オカルトパンクッ!
魔術師は、言わずと知れたイシダ氏の作品で、数年前私がはまりまくってたドラマ「ビッグマネー」の原作であります。 ドラマはライバルキャラを設定する事で、上手く勧善懲悪の焦点を絞って作ったのだなと感心しました。 でもそれ以外、ほとんど変わらぬ大筋の展開に、イシダファンの弟共々感嘆。 老人の過去話や、オヤジとしてダンスを踊る場面なんぞは、ドラマ版の画が自然に浮かんで涙しました。 経済やら株やらわからないという人でも、主人公が初心者で、一つずつ覚えていくのを追っていくだけで話が楽しめますし。オススメです。
そんなんで、珍しく最近読んだ本の感想でした。 ちなみに地元の本屋じゃ小林のヤスミ氏の本がなかなか手に入らなくて困ってるんで、しばらくいろいろな作家の作品をらんだむうぉーくする予定です。
そうか、らんだむうぉーく=乱数の事を、あの作品は酔歩と訳したのか……(遅ッ!)
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