56 新型肺炎SARS |
世界保健機関(WHO)が、「重症急性呼吸器症候群」と命名した、新たな病原体による疾患は、昨年11月下旬に中国で発生したと推定されている。こうしてアジアから世界各地に感染者が広がったSARSは、現在感染者8500人を超え、死亡者は800人を超えている。日本国内ではまだ感染者は出ていないけど、もはやちゃんとした知識を得ておく必要があることは言うまでもない。なので、ここで少しずつ触れてみようと思う。それに対して反応なり、情報なりがあがればいいと思う。 まずはこれまでの経緯などをたどろう。昨年11月に発生したとされるSARSが中国以外の国に広まったのは、SARSに感染した広東省の男性医師が今年2月に香港に旅行した際、同じホテルに宿泊した数人に感染してしまったのがきっかけとされている。その数人が今度はベトナムやカナダへと接触したことで次第に広がっていった。 5月16日、台湾衛星省は「SARSに感染した疑いのある台湾人医師が、日本へ観光旅行にやってきていた」と発表。医師は西日本を巡るツアーに参加していた。厚生労働省は追跡調査をし、医師の立ち寄ったホテル等を消毒することでこの一件の騒動は終わった。 現在32カ国でSARSもしくはSARSの可能性がみられる。感染が広がったベトナムでは4月下旬に、シンガポールでは5月下旬にSARSの制圧に成功している。最近は沈静化の傾向が見られるけど、まだまだ時間はかかりそうだ。しかも今年の冬、日本でSARSが猛威を振るうんじゃないかって指摘する専門家が多いらしい。
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2003年06月30日(月)
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