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2006年02月17日(金) 同い年の家庭教師

これを手に取ったのは、ほんの偶然でした。
GEOの半額デーに行ったはいいけれど、
最近、「映画」を見る集中力がどうも続かず、
何を借りても、ろくに見ないで返すことが続いていて、
娘が最近ハマっているアニメ「パワーパフ・ガールズ」を2本手にとり、
自分のはお笑いライブか何か…と思って店内を徘徊していると、
返却されたばかりの商品の棚にありました。
聞き覚えのあるタイトルで、多分コメディーだろうし、
吹替でテキトーに見たら楽しめそう、という軽い気持ちだったので、
ちょっとした僥倖であったと思います。


同い年の家庭教師
onggabnaegi gwawoehagi
My Tutor Friend

2003年韓国 キム・ギョンヒョン監督


原作は、学生のチェ・スワンが自らの体験をもとに、
ウェブ上に掲載した小説だそうで、
冗談のようなコミカルさとリアリティが同居した、
ベタながら、なかなか魅力的なお話でした。

ある高校に、やたらとケンカの強い転校生
キム・ジフン(クォン・サンウ)がやってきました。
番長格の生徒を簡単にのしてしまい、
金持ちのドラ息子特有の?俺様な性格もあり、
すぐに取り巻きができました。
しかもこのジフンは、実は留年しており、
高校生だというのに、既に成人していたのでした。

その頃、女子大生チェ・スワン(キム・ハヌル)は、
大学の学費のために家庭教師のアルバイトをしていますが、
生徒の態度の悪さにキレ、仕事を失った折も折、
母親の知人だという金満家の息子に勉強を教えるように
命令されます。

こうしてジフンとスワン、ともに1982年生まれの2人は、
何の因果か、生徒と家庭教師として出会ってしまいました。

失礼ながら、細かいストーリー解説の必要を全く感じません。
時々何か事件が起こったり、2人の心が触れ合ったりしながら、
なるようになるという流れです。
クライマックスが結構グダグダになるところが、
好みの分かれるところでしょうが、
私は「好ましいじゃん」(byダイねえちゃん「ぼのぼの」)と思って見ました。

クォン・サンウといえば、
ドラマ「天国の日々」「悲しき恋歌」でもおなじみですが、
しなやかな長身と、知的で優しげな顔だちのせいか、
「留年を重ねるバカ高校生」というよりも、
「キョーミないことはやってらんねーけど、
オヤジが勉強しろってうるせーからよぉ」
というスタンスを全身で表現しているような役どころでした。
オヤジといえば、
短絡的で横暴な困った父親(ペク・イルソプ)という
キャラクター設定も、コミカルな味付けが利いていて、
アメリカのコメディー映画に出てきそうな風情です。

スワンを演じたキム・ハヌルは、
どんくさいイモ娘という設定でしたが、
日本の女優に例えれば、
目が堀北真希、鼻から下が木村佳乃という、
なかなかチャーミングな女性ですが、
コメディ演技は手抜きなしで、
ああ、これは彼女の映画だなあと思わせます。
我ながら保守的だとは思うのですが
やっぱりラブコメディーの主役は、
できたら女性であってほしいので、
その点でも満足しました。


ユリノキマリ |MAILHomePage