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ピノッキオ PINOCCHIO 2002年イタリア ロベルト・ベニーニ監督
単独映画の御紹介は、実に1カ月半ぶりですが、 そこで選んだ映画がコレというのも、 我ながら、何考えてんだか…です。
私は見てそこそこ気に入ったのですが、 絶対、趣味を疑われそうな愛すべき大駄作でした。
「ピノッキオ」自体は、説明の要はないでしょう。 無機物が人間になりたがる切ない願いは、 大作『A.I.』のモチーフともなりました。
松の木(ピノ)からつくられたので 「ピノッキオ」と名づけられた操り人形の少年が、 うそをつくと鼻が伸びるというくだりなど、 カルロ・コロディが書いた物語というよりも、 キャラクターとして非常に有名ですが、 コロディと同じイタリア人のベニーニ(監督・主演)が、 オールイタリアンキャストにこだわって 大金をかけ、心血を注いでつくり上げた労作です。 1952年10月27日生まれの彼は、 「本当ならジェペットじいさんも演じられる年」と自ら言う 当年とって50歳ですが、 軽快な動きでもって、ピノッキオ少年を演じ切りました。 とりあえずは「おつかれさまでした…」の一言を ぜひとも捧げたいと思います。
……そんなあたりを評価されてか、 彼はめでたくゴールデン・ラズベリー賞 ワースト男優賞を受賞しました。 アメリカ版で吹替えを担当した ブレッキン・メイヤー(『ラットレース』など)も とばっちりのようにノミネートされていたので、 同じくこの栄誉?に浴したようです。
エンドロールで使われた、ベニーニが歌う 『ピノッキオのカンツォーネ』も なかなかの聞き物だと思います。 ……と言いたいところですが、 実は私、訳あってこの映画を日本語吹替えで見たものですから、 実は声の演技の方は、ユースケ・サンタマリア氏の方を体験しました。 いやいや、なかなかどうして頑張っているではないかと思ったものの、 誰が歌まで吹き替えろって言った〜 テキトーにお金があるときに、酔った勢いで サントラをAmazonにで注文するのもいいかもな、という程度には ベニーニのオリジナルバージョンが気になるところです。
そうそう、見ている間ずっと、 何かに似ているなぁと思ったのですが、 ローワン・アトキンスン演ずるMr.ビーンそのものでした。 口数は大分多いですけどね アトキンスン氏はビーンを「9歳の少年」という設定で 表現したとのことですが、 芸達者のキワモノ演技は、 気分が乗っているときに見ると、なかなかいいものです。 そうでないときに見ると、拷問としか言いようがないでしょうが
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