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2001年11月30日(金) 僕たちのアナ・バナナ 

1965年11月30日、俳優のベン・スティラーが生まれました。
『ミート・ザ・ペアレンツ』も好評レンタル中、
巻き込まれ型トラブルの被害に遭うコメディーでやたら光る、
ついでに監督としても意欲的な人ですが、
今日は、彼と同じく若く才能のある
エドワード・ノートンの初監督作でもあった次の作品を。

僕たちのアナ・バナナ Keeping the Faith
2000年アメリカ エドワート・ノートン監督


何でも、ノートンがスティラーという人に惚れ込み、
彼を念頭に置いて構想したお話で、当初は役名もベンだったとか。

ノートンがアイルランド系で神父・ブライアン、
スティラーがユダヤ教のラビ・ジェイクという役で、
彼らが12歳のときに転校してしまった、
2人のアイドルだった少女、アナ・バナナの成人後を、
NHK総合で土曜深夜(日曜)に放映中の『ダーマ&グレッグ』で
おなじみのジェナ・エルフマンが演じていました。

LAから仕事で2人の住むNYにやってきたアナ・バナナは
相変わらず美しく頭が切れるすばらしい女性です。
2人は聖職にある自分の立場も忘れかけ、
たちまち夢中になってしまうのですが、
アナの意中の人はジェイクでした。
が、2人が「結婚」という意味で結ばれるには、
アナがユダヤ教に改宗することが不可欠でした……

結論からいうと、ノートンの知性や人柄のよさが生かされた、
良心的で、それでいて際どいところもまた味になっている、
そんなラブコメディーだったと思います。
何せ、カトリックとユダヤ教が仲良くするお話ですから、
それだけで人によっては神経を逆撫でされている印象を
受けかねないかもしれませんが、
悪意を感じるようなデフォルメもないし、
よろしいんじゃないでしょうか。

ジェナ・エルフマンは、ダーマの印象が強過ぎて、
(かわいくて弾けていて、2人といない個性的なタイプ)
怜悧なキャリアウーマンという役どころに、
ちょっと違和感を感じないでもないのですが、
いい男2人に信仰を捨てさせかねないほど魅力的な女性というのは、
結構いい線いっていたと思います。

ベン・スティラーの母親役がアン・バンクロフトだったのも、
彼女の大ファンとしては感激のキャストでした。

でも、この邦題はなあ。
信仰の違いも恋の障害という点を、
もう少し生かしてほしかった気がします。
最近の外国映画邦題の70%くらいは(もっとかな)
こういう文句を言われるためにつけられているも同然ですね。


ユリノキマリ |MAILHomePage