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2001年09月23日(日) コレリ大尉のマンドリン

コレリ大尉のマンドリン
Captain Corelli's Mandolin

2001年アメリカジョン・マデン監督


1940年、ギリシャのケファロニア島が、
ドイツ・イタリア両軍の占領下に入ったとき、
イタリア軍のアントニオ・コレリ大尉(ニコラス・ケージ)が、
マンドリンを背負ってやってきました。
「カンタ~レ、アモ~レ」のノリで人生を楽しむ風変わりな彼を、
名医の娘で自らも医者を志すペラギア(ペネロペ・クルズ)も、
最初は軽蔑さえしていたのですが、
戦地に行って人が変わり、パルチザンと呼ばれる民族運動に
傾倒していく婚約者(クリスチャン・ベール)への戸惑いもあり、
次第に惹かれていくのでした。
父(ジョン・ハート)も、娘の心の移ろいを見て、
軽く警告を発しながらも、
コレリ大尉の好いたらしい人柄に惹かれたこともあり、
温かく見守ろうとするのですが……

戦争映画の悪者の定番・ドイツ軍は、この映画でも
「思い切り首締めたい連」を演じさせられていますが、
まあ、そこのところに目をつぶれば、
憎まれ役にもおおむねきちんとした人間性を貼りつけてあるし、
人間描写が豊かで、
単なる戦争映画でもただの恋愛映画でもありません。
どちらかが苦手とか、偏見を持っている向きのある方にも
お勧めします。
私はそちら方面には詳しくないので、断言はできませんが、
歴史的な考証もうまくいっている方だと思います。

これからごらんになる方に、1つだけ申し上げられるのならば、
「絶対に、最初から最後まで通して見てください」
時間が間に合わず、途中から入って、
次の回で見ていない部分をカバーして「1セット」
という見方をしてしまうことってありませんか?
事この映画に関しては、その見方はお勧めできません。
(どの映画でもそれはそうなんですが、特にこの作品は!)


ユリノキマリ |MAILHomePage