気ままな日記
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先日事務所に、以前の職場で直属の課長だったM氏が、所用で訪ねてこられた。定年退職後、現在は非常勤職員として、関係機関に勤務しているという。 「やああ、元気でやってる?」などと、相変わらずのM氏節は顕在。しばらくの間、近況報告などさしさわりないことを話す。かつての上司・部下関係も、このように、ひとたびその関係がなくなると、なんとなくくつろいだ雰囲気の会話が進む。 が、こういった時に、話しながらも内心ひそかに困惑することがある。それは、相手の呼び名。課長だった当時は、当然「課長」または「M課長」と呼んでいた。しかし、それはあくまでも、組織内で上下関係があった間の、便宜上の呼称。今は、それがない。彼の方に、新たに先生だの何だのと、新たな肩書きが付いたわけでもない。 そうかといって、ただ「さん」付けで呼ぶのも、なんだか気安過ぎるような気がする。 これは、昔は職場の先輩だったけれど、今じゃ、親しい飲み友達関係、という場合にも言えること。うちとけて話しながらも、やはり心のどこかで、「相手は先輩」ということを意識していて、語尾につい、「ですます調」がちらちら顔を出す。 それはささいなことに違いなく、相手に伝わるほどではないにしても、今一歩よそよそしい感じや、微妙な距離間を生み出しているような気がする。
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