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おさらい - 2002年05月30日(木)

前日 夜 メールがくる
     お昼に送ったメールの返事
     らしくない勢いのあるメール
     少し微笑みながら返事を打つ
     30分に一往復くらいのスパン
     のんびりベッドに入ったまま
     着信の音に起きては返信
     
     ずっと待ってたんだよ
     あなたから誘ってくれるの
     「最近忙しい?」の文字に 小さくガッツ
     「夜中にいきなり呼び出しても大丈夫か」と聞かれて
     少し考えて「休み前なら大丈夫 明後日代休なの」
     結局3時くらいまで メールのやり取りをして
     明日 連絡ちょうだい その時決めよう おやすみ
     そして 彼のことを考えながら眠りにつく

当日 夜 外で食事中に携帯がなる
     彼だ!
     「はいはーい」「おはようございます」「夜なのに!」
     大好きな声
     彼はあははと笑って今夜の打合せをする
     用事が終わったら電話をくれると言う
     「遅くなるけれど大丈夫?」「うん 大丈夫」
     じゃぁ また後で と 電話を切った後は 少し寂しい
     
     文字を交わすようになって半年
     初めて見たのは3ヶ月前
     初めて言葉を交わしたのは2ヶ月前
     電話はこれが4回目
     
     改めて 振り返ると変な縁だね あたしたち

     まだまだ知らないことは多くて
     行間は埋まらなくて
     知りたいことは沢山で
     でも 惹かれてる
     
     マンションに帰って少し仮眠を取る
     シャワーを浴びて マニキュアを塗りなおして
     服を何度も選びなおす
     
     携帯がなる 

     今終わってこれからそちらに向かうから
     気をつけてね
     
     ベランダに出て 外の気温を確かめる
     少し肌寒いかな

     結局 考えあぐねて選んだのは
     シマロンのジーンズに 白いコットンのセーター
     トゥリングにペテキュア
     足元から順番に GUCCIのenvyで仕上げる

     携帯がなる

     「今ついた」 「OKすぐに降りる」

     外に出て道の向こうのコンビニ駐車場
     走っていく 50mもない距離がもどかしい

     遠路遥遥ようこそ!

     車に乗り込んで深夜のデートが始まる
     少し馴染んで来たかな 肩の力が抜ける
     彼の横顔を見る余裕もちゃんとあって
     大きな車の助手席に 小さい子みたいに
     ダッシュボードに手をついて
     嬉しくて楽しくて仕方無い

     目的地について
     夜中なのに人が沢山で
     皆何してる人なんだろうね
     向こうも思ってるよ きっと

     他愛もない会話
     ひそひそ話
     くすくす笑い

     本当はもっとくっつきたかったんだ
     今になってわかったの

     「そろそろ帰ろうか」「・・・・うん」
 
     外にでると空は蒼くて 夜明けが近くて
     真っ直ぐ帰るんだ とまた少し寂しくて
     帰りの道は空いていて 
     マンションにつくのがすごく速くて
     
     さっき会ってから二時間しか経ってないんだ
     すごく長く一緒にいた気分だった
     
     あたしの部屋はまだ引っ越したばっかりで
     あなたを招き入れるには少し準備不足
     ありがとう またね と車を飛び降りて
     見送って 手を振る

     部屋に帰って服を脱いで
     白んできた外の光を避けて布団に潜る

     何か失敗しなかったかな
     次もあるかな

     あなたはあまり何も言わない人だから
     あたしにいつも主導権を取らせるの
     ずるいんだから

     少し眠って 目が覚めて 携帯にメール
     夕べは楽しいのと美味しいのありがとう!
    
     暫くして また行こう のメール

     ああ 良かった



     きっともどかしい
     でも これが あたし達の スピード

     お楽しみは先延ばし
     これからが腕の見せ所

     
     
     


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