西村繁男・作
福音館書店 __________________________________
私が子どもの頃、社宅にはお風呂がなかったので、
近所の祖父の家に行くか、お風呂屋さんに出かけていました。
ブラブラと歩きながら、お風呂屋さんへ通ったこと、
おぼろげながら覚えています。
「お風呂屋さん」って独特の音があります。
脱衣所にいますと、
洗面器をカタンとおく音、ザバ〜っと身体にお湯をかける音・・・
そういう音が反響して、聞こえてきます。
そうして、お風呂場へ通じる戸をあけると、もわ〜っとした
湯気がたちこめるの・・・
それから、お風呂屋さんでの楽しみといえば、
お風呂上がりに飲む「フルーツ牛乳」でした。
・・・うん、なぜかいつも「フルーツ牛乳」が、飲みたくなったのです。
最近、お風呂屋さんはすっかり減ってしまいました。
パパが学生のころ通っていたという、この近所にあったお風呂屋さんも
今は駐車場になっています。
パパはときどき、娘に「お風呂屋さんに行ってみようか♪」って
誘うんですけれど、熱〜い湯船が苦手な彼女は
今まで、「うん!」と言ったためしがありません。〔笑)
この本では、昔懐かしい銭湯の風情が広がっています。
最初のページに文章があるだけで、
あとはずっと絵が語る「おふろやさん」です。
パパがいろんなアドリブを入れて読んだので、
娘はずっと「おふろやさん」へ行った気分で楽しんでいるのです。
私も、こっそり、あるページで、ある歌を
思わず口ずさんでしまったのですが、
これはいったい、どの年代の方まで見つけて喜べるのかしらん・・・(^^;
にわかに「おふろやさん」ブームの娘どの、
今度はパパの誘いにのって、本当の「銭湯」を楽しんでおいでね♪
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