【三志塾】 塾長yoneの授業日記
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2006年02月14日(火) |
関東と関西、言葉のちがい |
昨日の小5の国語の時間に 問題の中で○や×の印で答えるものがあったのだが、 その問題を読むときに「×」印のことを 私はクセで「ペケ」と読んでしまう・・・これって関西弁?
そこで小5の生徒たちに「×」を 「バツ」と読むのか「ペケ」と読むのか聞いてみたら、 圧倒的に「バツ」が多い。 でも「ペケ」と言っても意味は分かるとのこと。 関東では「ペケ」って言って果たして通じるのか・・・?
同じ物事や動作・様子・状態を表す言葉でも 関東と関西では呼び名や言い方にかなり違うものがある。
例えば・・・ (左=関東、右=関西)
【普通名詞】 「肉まん」 と 「豚まん」 「Yシャツ」 と 「カッターシャツ」 「画びょう」 と 「押しピン」 「ゆで卵」 と 「にぬき卵」 「印鑑」 と 「ハンコ」 「鶏肉」 と 「かしわ」 「おでん」 と 「関東煮き(かんとだき)」 「炊き込みごはん」 と 「かやくごはん」 「ちらし寿司」 と 「バラ寿司」 「かけうどん」 と 「すうどん」 「どら焼き」 と 「三笠まんじゅう」 「ものもらい」 と 「めばちこ」 「鳥肌」 と 「さぶいぼ」 「お調子者」 と 「いちびり」 「美人」 と 「べっぴんさん」
【固有名詞】 「マック」 と 「マクド」 「にほんばし」 と 「にっぽんばし」
【人称代名詞】 「あなたねぇ(キミねぇ)・・・」 と 「自分なぁ・・・」 「わたし」 と 「うち」
【動詞】 「片づける」 と 「なおす」 「捨てる」 と 「ほる(ほうる・ほかす)」 「疲れる」 と 「しんどい」
【形容詞・形容動詞】 「新しい」 と 「さら(さらぴん)」 「あたたかい」 と 「ぬくい」 「くすぐったい」 と 「こしょばい(こちょばい・こそばい)」 「本当に」 と 「ホンマに」
【接続詞】 「だから 」 と 「せやから(しやから)」 「しかし(けれども)」 と 「せやけど(しやけど)」 「それで」 と 「ほんで」
【いろいろな表現】 (禁止表現) 「笑うな!」 と 「笑いな!」 「書くな!」 と 「書きな!」 「食べるな!」 と 「食べな!」 「そんなことするなよ!」 と 「そんなんしなや!」 ・・・など、標準語での〈終止形+な〉の禁止表現が、 関西では〈連用形+な・なや〉で禁止表現になる。 関東で〈連用形+な〉だと、「〜しなさいよ・〜していいよ」の意味になるはず・・・。
「読んではいけない」 と 「読んだらアカン」 「書いてはいけない」 と 「書いたらアカン」 「そんなことしちゃダメよ!」 と 「そんなんしたらアカンでぇ〜」 ・・・など、標準語での「いけない」「だめ」の禁止表現が、 関西では「あかん」という表現になる。
(敬語表現) 「話される」 と 「話さはる」 「行かれる」 と 「行かはる」 「〜される」 と 「〜しはる」・・・など 標準語での〈動詞+助動詞「れる・られる」〉の尊敬表現が、 関西では〈動詞+関西助動詞「はる」〉で尊敬表現になる。
(打ち消し表現) 「これとちがうよ」 と 「これとちゃうで」 「それではない!」 と 「それとちゃう!」 ・・・など、標準語の「〜ちがう・〜ではない」の打ち消し表現が、 関西では「〜ちゃう」のような表現になる。
(形容詞・形容動詞の強調表現) 「非常に大きい」 と 「むちゃくちゃ大きい」 「とても高いね」 と 「めちゃくちゃ高いやん」 「すごく静かだ」 と 「めっちゃ静かや」 ・・・など、標準語の「非常に」「とても」「すごく」「たいへん」などの強調表現は、 関西では「むちゃくちゃ」「めちゃくちゃ」「めちゃめちゃ」「むっちゃ」「めっちゃ」などで表現する。 また、「ホンマ(に)+形容詞・形容動詞」でも強調の意になることがある。 (例)「じぶん、ホンマ(に)デカいな。」(きみ、とても大きいね〔背が高いね〕。)
【その他】 「だるまさんがころんだ」 と 「ぼうさんがへをこいた」
・・・などなど、 いま気が付いたものだけでもこれだけある。 もっともっと他にいっぱいあるはずなので、 思いついたらここに書き足すことにする。
ちなみに、同じ関西なのに 奈良と大阪では異なる意味をもつ言葉があった。 それは「おとろしい」という言葉。 奈良では「面倒くさい」という意味でよく使うが、 大阪では「恐ろしい」の意味でよく使うらしい。
言葉って面白い! 子どもたちにもたま〜にこんな話をして、 自分たちの使っている言葉に関心を持ってもらいたいな。
過去の今日・・・
2002年02月14日(木) ちょっと上向きかな
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