水曜日から、この地に冬王さまがお越しになりました。
冬王さまのはく息は、とても冷たくて、おかげで京都はー6℃。
朝、窓を開けると、寒さに強いビオラもパンジーの花たちも、
みんなひれ伏してしまっていました。
冬王さまは、暴れっこの風もつれていらっしゃったようで、
橋の上では、身を切るように寒く、足許はつるつるです。
暴れっこは、突然、ふぅー!っと息をふきかけては、
自転車や看板をバタバタと倒して行くのでした。
木曜日になると、冬王さまは、天から雪の精も呼び寄せました。
朝、降り出した雪は、ふわりと軽くて、
よく見ると、ちゃんと六角形になっています。
ひとつ、ひとつが、美しく繊細な模様です…。
しばらく息をひそめて、その美しい姿を見つめました。
そして、とても軽そうなので、ふぅっと息を吹きかけてみると、
ふあんとまた空中へと舞い上がって、
雪の精は、またどこかへ飛んで行ってしまいました。
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