* * 今日の空色 * * by * yuk!na
モクジ * カコ * ミライ
あなたに会うために電車に乗っても まだ独りで鬱々としていて 会いたくないなどと考える。 なぜだからわからないけれど、会いたくないと考える。
人込みの中で向こう側から歩いてきたあなたは 私に気付いてわざと逆側を見やり 私が近づくと笑ってた。 神さまの森でのんびり過ごして そのあとは二人で居られるところに行って それからお酌をされながら美味しいものを食べる。 「生きている」と思う。 その時は「生きているのだ」と感じる。
あなたが手を振る。 あなたの元から走り去る。 家路に立つときにはもう鬱。 家が近くなるにつれ、それは強くなる一方。 コンビニでハーゲンダッツを買う。 好きなものでも食べられなくなる。 もういらない。 さっきまでは何でも美味しかった。
独りベッドに横たわり上を見る。横を見る。下を見る。 あなたは居ない。 少しの躊躇の後、電話を手に取る。 少しも変わらないあなたの声。 ホッとして眠りにつく。
|