* * 今日の空色 * * by * yuk!na
モクジ * カコ * ミライ
「あ・・・。」
我慢してるでしょ。 言ってしまうと私が苦しむから。 言わずに我慢してるんだね。
なんとなく分かった。 貴方の表情や仕草。雰囲気。 分かってしまうのよ。
「助けてください。」 嗚咽を押し殺しながら言う私に 「助けたい。」 そう貴方は言った。
それからよね。 こんな風に我慢するの。 貴方に感謝の気持ちが溢れ、申し訳なく思ったのと、 貴方が我慢しきれなくなって私の元を去るのを怖れ。
「我慢しないでいいよ。」
口にしてみた事もあったけれど。 貴方は私のあの姿は見たくないと言い、そのままそれを続けている。
それでも私は申し訳なくて、怖くて。 貴方の我慢が分かる度、どうしていいのか分からなくなった。
でも、気付いたのよ。 「有り難う。」と甘えても良いのだと。 そして、いつか笑えるようになったら、 貴方はきっと我慢しなくても済むようになるのだと。
だから今日の所は、気付かない振りをする事にしたの。 気付かない振りして、貴方の優しさに身を委ねるよ。
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