-殻-
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久しぶりに会ったと思ったら、
まるでマシンガンのように仕事の愚痴。 まあ、今に始まったことじゃないけどね。 本当に疲れ切っている時の君はやけに素直で、 いつもの気の強いワガママ娘とは別人のよう。 言うだけ愚痴を言った後は、神妙に反省している。 どうにもならないことはあるもので、 気にしていたらきりがない。 残念ながらそういう風に世の中は回っているみたいだ。 そう思い切るには君はまだ幼くて、 なんとかなると信じるからこそ絶望もしてしまう。 オトナになって欲しいような、 このままでいて欲しいような、 複雑な気分のままで君を部屋の前まで送った。 ほんの1時間ほどのドライブだけど、 君は少し落ち着いたみたいで、 ちょっとだけ穏やかな目をしてた。 そんなものなんだ。 気の持ちようだよ。 疲れたら、僕を呼べばいい。 INDEX| PAST| NEXT | NEWEST |