-殻-
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今日、新しいノートを買った。
僕は昔から、真っ白い無地のノートが好きだ。 今日も、いつものように無地のノートを買った。 僕は、行間に縛られるのが嫌なんだ。 この言葉は、さっきたまたま店で一緒になった職場の同期との会話の中で、不意に口をついた言葉だ。 彼女は、無地のノートは可愛いから好きだ、と言った。 僕にはその意味はよくわからなかったが、その時にふっとこの言葉が出た。 行間に縛られる。 僕は何事も、規定されることを恐れているのだろう。 枠に嵌りたくない、といつも思っているのだろう。 問題なのは、なぜそう思うのか、ということだ。 僕はただ、自分が特別だと駄々をこねているだけなのだろうか。 まるで母親を求める子供のように。 そんなにわかりやすい答えで済むなら、こんなややこしい人間にはなっていないと思うのだが。 INDEX| PAST| NEXT | NEWEST |