司馬史観 - 2005年12月17日(土) 司馬遼太郎の言葉がかずうによってリンクされました。司馬遼太郎は歴史小説作家。歴史の教科書に名を連ねる人となることでしょう。 司馬遼太郎が考える、明治維新以降の歴史観を司馬史観といいます。 簡単に言うと「日露戦争までは日本はよかった。そっから後は軍が調子こいて暴走したから大変なことになった。」と言う感じ?したがって、太平洋戦争を批判したい反日左翼の方々もマイルドなこの史観には大賛成です。 犬のおやじ個人としてはそうだなとも思うのですが、ちょっと違和感もあります。なぜ日露戦争後の日本はだめにされるのか。そこでたどり着いたのが、「日露戦争までは負けてない。後の戦争は負けたから。」 勝てば官軍、負けたのがすべて悪いのです。軍部が暴走してたって勝てばよかったのでしょう。むしろ軍の力が強くはなっていたが軍部は暴走していないとも見ます。歴史の必然。 なぜ犬のおやじが日本の歴史を肯定的に捉えているかというと、20世紀の植民地主義の価値観で見ているからです。その頃の世界の情勢を考え、日本の独立を考えるとそうせざるを得なかった、植民地にされるよりましと思えるからです。戦争するぐらいなら植民地になったほうがまし!と考える人もいるかもしれませんが、当時の人達は到底受け入れられないのです(当たり前)。その当時の価値観を知る術は本人達がいないので直接知ることはできないのですが、犬のおやじのお勧めはNHKの「そのとき歴史が動いた」です。漫画でも出ているはずです。その頃の世界の、日本の状況下で奮闘した人々の思いを無下に悪意として扱うことは今独立国、先進国として豊かな生活を享受する我々にとって罪深いことでしょう。運よく日本に生まれ、なんの努力もしていない我々がなぜこのような豊かな生活ができるのか考えず、その疚しさを感じないで生きていくことは高慢で、文明から遠ざかった日本人と言わざるを得ないでしょう。 ということで、とりあえずちょっとぐらいは司馬先生の本とか読んで勉強してみようということです。 ...
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