星の行方(レックナート視点2プレイ記)
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ナナミ「こうやって逃げ出すのは、何度目だろうね…」 ミューズを脱出するとき、ナナミがぽつりとつぶやいた。本当に、いつまでこんな事が続くんだろう。
大きな木の陰。町からずいぶん離れた場所だ。もう追ってくる気配はない。 今日はここで野宿することにした。
ナナミ「ピリカちゃん、やっと眠ったよ…」 問題はジョウイだ。まさかこう来るとは思わなかった。
ナナミ「ねえ、きくまる。やっぱりジョウイが…アナベルさんのことを…」 しかもあのシチュエイションじゃ、ぼくがアナベルさんを殺して逃げたみたいじゃないか。(実際、あの気の弱い若者はそう思ってたっぽいし) ああもう全く!一体あいつはどこまで迷惑をかければ気が済むんだ?
ナナミ「そんなわけないよね」 信じたくない気持ちは良くわかるよ、ナナミ。ぼくもまさか奴があそこまでバカだとは思わなかった。
ナナミ「ねぇ、ねぇ、ねぇ、これからどうする?」 しかも奴は、自分のやった事がどういうことか、本当にはわかってないぞ。賭けたっていい。
ナナミ「あのさあ、あのさあ、どこか遠いところへ行かない?こんな戦いばっかりのところ逃げ出してさあ、どっか山の中でさあ、狩りとかして暮らすんだよ。畑もちょっと耕してさあ。3人なら何とかなるよ…」
きくまる「それもいいな」 …うん。それもありだ。 ナナミ「でしょ、でしょ、そうでしょう」 ナナミの言う事はいつも正しい。そう出来たら、きっと、そのほうが良いんだ。
ナナミ「…嘘。ごめん。そんな事できる訳ないよね…ジョウイを置いて」 ジョウイなんてどうでもいい。あんな奴、気にするな。って言いたい。
でも言えない。頭のいい人に「もっとバカになれ」って言うのと同じくらい、今のナナミに気にする事を止めろなんて言えない。 そのほうが良いって判ってても、出来ないから。そして判ってたらきっと、出来ないからともっと苦しむんだ。
ナナミ「疲れたなぁ。もう寝るね」 うん。おやすみ。ぼくも疲れた。 きっとぼくらは寝られないだろうけど。 二人で寝たふりをしよう。
うーんさすがにずっと見てたらこっちも眠いわ。おやすみー。
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