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午前中、小春の散歩をしていると道の向こうにバイクの荷台の商品をのぞき込んでいるヤクルトさんがいた。
娘を妊娠中、「葉酸」を摂取するためビフィーネという飲み物を毎週購入していたのだが、出産してからはすっかりご無沙汰していた。 ヤクルトさんはとっても小春をかわいがってくれていて、小春もヤクルトさんが大好きだった。
小さくて壊れそうだった小春しか知らないヤクルトさん。
今の巨大おたまじゃくし(ちょっとメタボ気味)と化した小春をみたら、きっとヤクルトさん、びっくりするだろうなぁ…、そう思いながら声をかけてみた。
「うわぁぁぁ〜!!小春ちゃん!!大きくなって!!」
小春もヤクルトさんを忘れていなかった。 すっかり大人になって落ち着いてしまった最近の小春。 はしゃぐことが少なくなった小春だが、ヤクルトさんの前では赤ちゃんだった頃とおんなじテンションではしゃぎ、甘え倒していた。ヤクルトさんと小春の距離はあの頃と同じだった。
「今日会えてよかったです。実は私今月でヤクルトの仕事やめるんです。小春ちゃんに会えて本当によかったぁ。声かけてもらえてうれしかったです。」
ついでに背中にしょっている娘も紹介した。
「元気に生まれてきて本当によかったですね。ビフィーネの味にもう飽き飽きしてたのにがんばって飲んだ甲斐がありましたね。」
と娘の誕生も喜んでくれた。
家に戻ると、小春はスフィンクス座りをしてひとりしっぽを振っていた。 ヤクルトさんに会えたことがよほどうれしかったようだ。 表情を見ると、小春の目は「しじみ」のようになっていた。
あまりに幸せそうなので、スフィンクス座りの幸せそうな小春を「ほぼ日手帳」にスケッチしてみた。
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