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私の実家の家族と妹の友達と私達夫婦でお昼外食した。 そして食い過ぎた。
帰りの途中、安いと評判の酒屋で買い物をした。
何度か行ったことのある酒屋なのだが、私はそこのトイレを利用したことがなかった。 今日は店に到着するなり突然尿意をもよおし、私はトイレを探した。 普通この辺にあるであろうと思われる店の四つ角をくまなく探した。 しかしなかった。
こういう場合、たいがい店の外にあるものだ。 そう思い外を見渡したがなかった。
尿意がかなりギリギリまで迫っていたことと、ことごとくトイレがあるであろう場所に裏切られたイライラのため店員の男性に激しくつめよった私。
男性店員の説明によると、トイレは外に設置されているとのこと。 彼が指差す方向へ私は怪しい小股使いで歩いて行った。
店の裏側にあるとのことだが、 店の裏には段ボールの山があるのみ。 お、おかしいなぁぁ…。あ、あぁぁぁぁぁ…ちょっとでも気を抜けばこの歳でウォーキング失禁だ。や、やばいなぁぁぁ…。
プルプルしながら店の裏側をウロウロ。
あ、!! 扉があった!!
これはきっとトイレの扉!
私は口を「ん」の状態で最後の力を振り絞り扉に手をかけた。
…が、
扉は開かなかった。どうやらカギがかかっているらしい。 そして私がトイレへの扉だと信じていたものは、どうやらそうではなさそうな雰囲気が漂っていることに気づく。
仕方がない。もう一度店内に戻りトイレの場所を聞きなおそう。
お店に戻ると、旦那がウロウロしていた。
「さっきトイレの場所聞いたんだけど、ぜんぜん見つからなくてさぁ!!あっちだっていうから行ったのにぜんぜんなくてさぁ!!」
とギリギリ状態の私は大声で旦那に思いのたけをぶつけた。
「家まで我慢できないの?」 「…できないかも。」(プルプル…)
と、旦那とディスカッションしている最中私は 店内の隅の方に、商品をストックしているであろう倉庫を発見。 ひょっとしてこの中にトイレがあるかも… 私は吸い込まれるように倉庫に入っていった。
そんな怪しげな客をみつけた男性店員が駆け寄ってきた。
「あ、あのぉぉ…。」
恐る恐る私に何かを言おうとする男性店員に私は
「すみません、トイレはどこですか?」
と憮然とした態度で尋ねた。 決して誰が悪いわけでもない。悪い人をあえて決めるとしたらさっき私にウソを教えたあの男性店員だ!そんな気持ちが表れたモノの聞き方だった。
この時の私は、この男性店員が先ほどの男性店員と同一人物だということも判断できなかった。
「あっ…。」
と男性店員はちょっと驚きの表情を浮かべ そしてすぐに全てを悟った様子で
「…ご案内しますね。」
と、私をトイレの前まで連れて行った。
先ほどの段ボールの山のすぐ横にトイレはあった。 お、おかしい…。 さっきはなかったのに…。 そういえば私は子供の頃から探し物が苦手だった。
「お母さん!ハサミなんかないよ!!」
と言った直後
「ホラ!ちゃんとあるじゃない!!」
と母が見つけるというシーンの数々。
(やっとのことで用をたした私に、次なる大問題!! か、紙がない!!そこでカバンの中にあった消費者金融のティッシュが活躍。 し、しかし!残り数枚だったので失敗は許されない状況。緊張の中拭き取り完了。)
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