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2003年04月16日(水) さくら

朝から弁当づくりに励んだ。

そして我ながらすばらしい弁当が完成。


今日は私の実家の母の60歳の誕生日。
この弁当を持って花見に行くのだ。

ラッキーなことに、今日は快晴だった。

父と母と、それから黒パグのクロ助の3人と1匹で近所の公園へ。



私の作った弁当をみて、ちょっと涙ぐむ母。
そんな感動にひたっている母の表情などおかまいなしに

「この辺に犬のクソなんて落ちてねえべなぁ。」

と、相変わらずデリカシーに欠けた父。
ここまできて白菜を食べているクロ助。
(クロ助は白菜が大好き。クロ助のため白菜を持参していたのだった。)

いつも通り、そんなハチャメチャな雰囲気のなか花見がスタートした。

途中、ちょっとその辺を散歩してくると言って父が席を外したとき

「今日ね、お父さんすごく優しいんだよ♪」

と母が言った。相変わらず変なことばかり言っているエキセントリックな父だが、父なりに還暦を祝ってあげる気持ちがあるようだ。それと、父は母が欲しがっていた木を買ってきて庭に植えてくれたそうだ。

私は運転手なので大好きなお酒は飲めなかったが、

「あぁ〜、平和だなぁ…。」

と、しあわせいっぱいの気分になった。
数時間その公園でクロ助と遊んだり寝転んだりして過ごした。



そろそろ風も冷たくなり、周りの花見客もみんな帰ってしまった。
我々もそろそろ帰るか。

片づけをしていたら母が

「ふつが作ってくれたお弁当の味、一品一品全部忘れないよ。」

と言った。
来年はもっと遠くの公園で花見をしようね。


実家に戻り、少しお茶を飲んであったまってから私は家に帰った。
帰る途中、なぜかもう一度今日の公園に寄ってみたくなった。
私はわざわざ逆戻りして1人寂しく公園に向かった。

さっきまで3人と1匹で盛り上がっていた桜の木の下はすっかり夕焼けに染められていた。
夕方フェチの私にとって、この上ないシチュエーション。

思わず記念に車内から撮影。

フォーレの『夢の後に』が聞こえてきそうだったりする










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