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2002年11月15日(金) 課長

今日、仕事中の出来事。

講習会場に若いママともうすぐ3歳の女の幼児がいた。
ママは慣れない手つきでマウス操作を楽しんでいた。
幼児もそんなママの横で楽しそうにしていた。

私はそんな2人の近くでママが迷っているようなときはアドバイスをしたりしていた。

そんなほのぼのした会場の中、私を雇っている会社の課長が

「じゃ、ふつさん頼むね。オレそろそろ行かないといけないから。」

と、言った。

「はい!課長。まかされました!!」

と、私は課長を見送った。


数分後、

「あれ?これ誰のだろう?」

と、私は机の上に置かれた携帯を手にとる。
携帯番号をチェックすると、なんとそれは先ほど出ていった課長のものだった!!

おお!課長!!
なんと!課長!!

慌ててもしょうがない。
課長が気づいて戻ってくるのを待つことしか今の私にはできない。
携帯を握りしめ苦渋の表情を浮かべる私に幼児が話しかけてきた。

「ねえ、おじいちゃんどこ行ったの?」

ん?おじいちゃん?

「いなくなったの?おじいちゃん…。」

「おじいちゃんって誰のことかなぁ?」

と女の子に尋ねている最中、課長がハッ、ハッ…と息を切らして戻ってきた。
女の子は課長を見上げ

「あ、いた!」

と、うれしそうに言った。

課長…。
まだ50代前半だと思うのだが。
いや、もしかしたら40代後半かもしれない。

何も知らない課長は

「いやいや、携帯忘れてしまって。へへへ。」

と、照れくさそうにハーハーと息をはずませていた。

課長、明日は休みです。
ゆっくり休んでください。


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