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2002年10月21日(月) 枕元に立たれる

昨日の夜のことだった。

早く起きて弁当作りをするのでと、そそくさと布団に入り私は眠った。
旦那はPDAの設定を黙々と行っていた。


どのぐらい時間が経っていたのだろうか。
すっかり眠りに落ちていた私。

眠りの中にいながらも煙のようなモヤモヤした声が聞こえてきた。
その声はなにやら読み上げている。
お経だろうか?



今日は仕事だったのだが、
お昼はコンビニの弁当を食べた。

朝、ほんのちょっとのパンを口にした私。
だから昼は猛烈に、狂おしいほどにハラが減っ…



ん?
なんだ、この食いしん坊の欲望の語りは!?




…それは私の日記の内容であった。

旦那は設定ホヤホヤ(設定ホヤホヤ?)のPDAを片手に私の枕元に立っていた。
そしてPDAに表示される私のWeb日記を声を出して立ち読みしていたのであった。(立ち読み?まあ立ち読みだろう。)

「ほら、ちゃんとふつちゃんのサイトこれで見れるよ♪」

眠気まなこの私であったが、PDAの中できれいに表示されている自分のサイトを見てビックリした。
す、すっげぇ!!
ちゃんときれいに表示されちゃってるよ!こんなちっこい箱の中で!!

ディスプレイの大きさの関係で、どうしても縦長に表示されてしまうのだがそれでも文章を読むにはまったく支障はない。
ソニーのPDAは、ソニーお得意の「くるくるぴっぴ」がついているので上下のスクロールも片手で簡単に行える。
大きさといい、手軽さといい、単行本感覚でふつちゃんの田園散歩が見れちゃうのだ!

それからそのPDAはテレビのリモコン機能も搭載されていて、我が家のテレビのチャンネルもそれで変えられちゃうのだ。わお!
そしてデジカメ機能もついちゃっている優れもの!!
すごい世の中である。


一通り感激するとまた眠気に襲われ、
感激の最中気絶する私であった。


かなり熟睡している頃、

再び枕元で気配が!?

またまた煙のような声がする。
今度はなにやら緊急を要するような声色であった。

「ふつちゃん!ふつちゃん!」

緊急を要するような声色で私の名前を読んでいる。
ん?今度はなんだろ?

「ふつちゃん、地震だよっ!!」

地震という言葉でがばっ!!っと起きあがる私であった。

「え!?なになに!」

動揺する私。
この日も上と下との組み合わせがチグハグなパジャマを着ていたのだが、このまま避難するのは恥ずかしい。
(なぜかいつも私のパジャマは上と下の組み合わせがメチャメチャ。たまに合っている時などは旦那に<お!今日は合ってるね>と褒められる。)

「もう揺れはおさまりつつあるけど、眠り込んでいるより起きた方が危険も少しは回避できるものだ。余震かもしれないし。」

確か旦那はそんなことを言っていたような気がする。

「うん、ありがとう。」

きっと、ありがとうと言ったその時の私をアニメ化するならば、
ほっぺたには「なると」のグルグル模様が、
目は気絶を表現する ×× ←このような形状を、
そして髪はパタパタママのように鳥の巣が。


それにしても一晩で二回も枕元に立たれてしまった。
めんぼくない。
(めんぼくないの使い方間違ってるし。)

こんな風にいつも私に愛情を注いでくれる旦那なのだが、
今朝、自分の傘がないという。
恐らく車の中におきっぱなしなのだろう。
でも探すのも面倒だったので私は、私の傘を使うよう指示をした。

「じゃ、いってきまぁす!」

と旦那は、スーツ姿にパグ犬の絵柄の傘をさし雨の道に消えていったのである。


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