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変な少年に声をかけられた。
買い物袋を両手に持って家に帰る途中、小学校3、4年生ぐらいの男の子に声をかけられた。 「すみません」と。 な、なに?とちょっとびっくり。 「今何時ですか?」 と、古典的なナンパ術のような切り出し方だった。
私の時計は6分進んでるので、頭の中で時計上の時間から6を引いていると、少年はますます私に近づいてきた。
時間を教えてあげると少年は 「僕の頭になにかついてませんか?」 と聞いてきた。
なんなの、この子・・・。ちょっと不気味・・・。まさか近くに大人がいて、この子を使って、すきを見て私のお財布すろうとか、そういうことなんじゃないの?と一瞬思った。
よく見ると、ホントにその子の頭にはなんかついてた。 おでこと髪の毛の境目ぐらいのとこに、水あめのようなかたまりがべとっとついていた。
「なんか飴みたいなのついてるよ。」 と言うと、 「ああ、やっぱり。これだよ。」 と手に持っているぐにゃぐにゃとした、水あめよりは固めの物体を見せてくれた。(なんだったんだろう)
「うち帰ったら、水で洗いなさいよ。」 ・・・と振りかえると・・・
その少年はもういなかった・・・。
なぁ〜んてのはウソだよぉ〜ん。
なんだかいつまでもしつこくくっついてくるのであった。
「ねえ、どこに住んでんの?」 と、妙になれなれしい。こいつ、ホントに子供なの?
「名探偵コナン」みたいに、事情があって子供の姿になってるだけなんじゃないのかしら?
なんだかちょっと不気味なので、もうマンションの目の前にいたのだけれど、「この辺だよ」と濁した。
そしたら、その子は 「あ、ここだろ、ここ。ここに住んでるんだなっ」 と、ばっちり私のマンションを指差していたのだった。
まさか、お手洗い貸せとか言うんじゃないでしょうね。 ドキドキしてたら
「じゃ、またねぇ」
と行ってしまった。
不思議な子供だ。ひょっとしてナンパされてたのかな?私・・・。
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