2002年03月30日(土) |
エステ結果、それと・・・ |
落ちついたので書こう。昨日の取り乱しようは普通ではなかった。 余談ではあるが、今日外人(白人)の客が来たとき自分はショックで声が出なくて例の話をした(知っていた)Mが変わってくれた。 別に通りすがる外人はいい。今日も大量の人とすれ違った。 何がこわいって、笑顔で話しかけてくるのが恐いのだ。 相手が客であると分かっていても恐くて竦んでしまった。 英語を聞くだけでそれだけの拒否反応が出る。おそらく今外国に一人取り残されたら自分は発狂するだろう。 まだ恐怖心はしっかり残っている。
本日の日記はアホのように長いぞ!!
んで、とりあえずエステ話しを。 エステに行ってきたのには理由がある。エステ懸賞に当たったのだ。 無料体験と、ラフォーレの商品券がセットになった懸賞。それに当たった。 また、すべての人が当たったんだろうとか思うだろうが、実際すべての人を当てて 体験をやらせて加入させたからといって、ラフォーレの商品券がすべての人にいってしまうわけだから それはかなりの損害となる。 それなりに、「コイツはイケるだろう!」という人をおそらくピックアップしたのだと思う。 それにヒットした自分。嬉しいやら悲しいやら分からない。 地図が送られて来ていたが、場所は複雑で分からなかった。 しかし着いてみてビックリ・・その建物はビューティー7(だっけ?)のエステドラマにあった様相そんな感じである。 なぜなら、入口に行くまでに二手に分かれた階段を進むのだ。 両方から階段が伸びていて、一つの大きな扉に辿りつく・・・使途不明であるがとってもリッチ。 入ると名前の確認と、本人の確認。 早速担当の人が挨拶しにきて、更衣室を教えられる。 下着(パンツとブラ)は着けたまま、用意されていたバスローブと紙のスリッパに着替えて更衣室を出る。 その時荷物は洋服と一緒にロッカーの中へ。 ちょっとした机(メイク用の机)に用意されていたアンケートに答える。 項目は名前、生年月日、体重と身長、自分の体の気になる部分や不満のある個所。 あとはやってみたいエステと、総体的なエステの印象。 「エステかー、無料なら毎日来たいなぁ」などとくだらない事を考えながらアンケートに答える。 答えたアンケートを担当者が回収、個室へと入る。 入った瞬間に目に飛び込んできたのはベッド。みどり色の薄いビニールシート、その下にもさらにシートがひいてある。 そこは天井がとなりと筒抜けだったが、チラリと横を見るとさらにドア。 そこはしっかりと天井があって、どうやらそのドアの中はきちんとした普通の部屋のようである。 担当者「そのドアの中が脱衣場とシャワールームになっていますので、バスローブと下着を脱いで、紙のパンツに履き替えてください。それからシャワーキャップをかぶって、バスタオルを体に巻いてきてください。」 入ると縦に3段分かれている棚があり、その中それぞれ1枚づつバスタオルがある。 その横にはピンクとブルーの紙パンツが2枚づつ。 へぇ、これが噂の紙パンツか〜!などと感動しながら装着!シャキーン! イヤーン軽くスケスケ(笑)。←笑えない しかし意外に気持ちの良い装着感。ヨシ、装着感はマル・・・と。←何 狭いながらにきちんとした脱衣場だ そこからちょっと区切りがあって一人暮らしにありげなユニットバスチック。(しかしシャワーだけ。) その姿で脱衣場を出る。 次は体重を量るといわれ、奥にあった体重+体脂肪計に乗る。 紙パンツの100gはもう先に引いてあるらしい。 この後、驚愕の体重が明らかに!!チャンネルはそのまま!!
イヤだよ、言わないよ(笑)。 んで、体重を計る時は担当者がバスタオルを広げて体が見えないようにしてくれる。 だから見られているという気持ちもなく、素直に計ることが出来た。 エステティシャンの常識かもしれないが、なかなか良い気遣いだ。 その後ベッドに寝てといわれて寝る。 病院の診察ベッドのような、ちょっと硬めな感じ。硬めの枕もある。 すると担当者が「今日は今話題の筋肉ナンタラ(言ってみりゃEMSって事だ。)を使います。」 と言い、虎のふくらはぎ両足2ヵ所、太股両足2ヵ所、腹2ヵ所、二の腕1箇所を 何やらバンドで巻いていく。 伝導体のようなものをそのバンドと肌の間にはさみ用意は万端!! 仰々しい機械が運ばれてきて、パチパチと担当者が用意している。 「電気を流しますから、キタな、と思ったら言ってください。」 自分の体に電流が流れていく!!!・・・・い・・・いく?? 何やらきている気がしない。本当にお前は電流を流しているのか、お前は電気をケチってないかと思った瞬間 ふくらはぎが暴れた!!!キタ――!電気どぉぉぅぁぁ―――――!! 「きっ、きました!!」という自分に満足したようで、担当者は他の個所もゆっくりと電気を流していく。 一番酷かったのは二の腕。 多分一番細いからだと思うが、入ってきた瞬間に腕全体がビクンと怪しげな動きをした。 自分の意思とは関係無い、どうしようもないその動きで 多分周囲から見たらワラエルんだろうな、とか思いながら担当者の話しを聞く。 すべてが適度な電流になったら、担当者は虎を引いてあったビニールで巻き、さらに引いてあった銀色のモノ(断熱材?)で巻いた。 絶対寝ないでくださいね、と念を押されて、担当者は出ていった。
え、一人(汗)?
しかも寝るなと??
勝手に動き回る自分の左手に違和感を感じながら、寝ずに約20分。 シートの中は汗まみれだが、なんだか自分は納得できない。 筋肉は確かに動いている。 汗もかいている。 ・・・だから、何?←おい これって別にエステでやることじゃないだろう。 「電気で筋肉を動かした事にする」なんて筋肉にたいして失礼じゃないか!! 筋肉を侮辱するな!!とかちょっと思っていると、担当者が帰還。 「いっぱい汗出たでしょ〜?」だからなんだ!!水飲んじゃえば戻るじゃねぇか!! なんだか納得できないまま、シャワーを浴びる。 体の倦怠感は運動のその後といっていい。しかし爽やかではないなぁ!!本当に、中途半端だなぁ(怒)!!! しかもこれだけかよ感は否めない。 確かに無料体験だが、コレだけかよ!!と言いたくなる。 これを体験させて、エステにこないかと勧誘して入る人はいるのだろうか? こんなモンなら別にエステなんか来なくても運動すりゃいいじゃんとか思わないか? 釈然としない気持ちを抱えたまま、また下着を装着、バスローブに着替え、ロッカールームで洋服にも着替える。 荷物を持って出ると、「ちょっとお話させてくださいね」と店長のような人が現れ 奥の部屋へと通される。
きたぞ、きましたよアナタ!!勧誘ですよ!!!!
これからが本番じゃぁぁ―――(喜)!!←ダッドリーズ風
いかにして断るか、いかにして彼女に反論するか。 そんな事を考えているなんて思いもしないのだろう、彼女は美脚を組んで話しを始めた。 オイ、それが人と喋る時の態度かよ。 「どうでした?」という定番の質問が。もちろん「これだったらジムで出来るなという感じです。」と答える。 この後のやりとりは自分のウソが炸裂しまくり。 言われる先の言葉を考えて嘘をつく。彼氏がいるのかと聞かれたときは「います。」←強がりではない だってそうしないと、「綺麗になったら男なんて寄って来るのよ」という展開がミエミエだからだ。 しかし奴は1枚上手。 奴「じゃぁ彼氏が、あなたと性格がソックリでキレイな人とであったら、どうなると思う?」 虎「いやぁ、そんな人まずいないスけどね〜(笑)」 奴「やっぱり、見かけってすごい大事だと思うの。むこうを選ぶっていう事も、ありえるのよ。」 流石だ。 流石勧誘の鬼と呼ばれるだけはある。←ない また、自分はキャラまでをも変えて演技をした。
自分のキャラ 【筋肉バカのミチコ】 *何でも筋肉に結びつける *将来の夢はアメリカン女子レスラー *彼氏と同棲中(爆笑) *これからジムに通おうとしている(これは本当)。また、経験がある。(ナイ) *空手、合気道の有段者(もってねぇよ!!) *毎月CDアルバムを5枚買う。(滅多にそんなに買わない。)
ということで、自分の出費はまずCDに消えるよ、という事をアピール。 また、エステは美容のためといった印象があるからエステよりもジムを選ぶと宣言。 しかし奴は、「その中でも自分に使ってあげるお金っていくらくらいあるの?」という。 始めは自分は本当に一万五千くらいイケルな、と思っていたから「一万五千くらい。」と言っていた。 実際ジムに通うとなるとそのくらいいくからだ(もっと安いが)。 しかし話しを聞くうち、なんだか面倒くさくなって だんだん値下がり(笑)。 「えー・・、8千が限界かなぁ・・。」 「うわ、それだったら5千かなぁ。」 とか中途半端な事を言う。 話しをしているうち、自分の煮え切らない態度に腹が立ったのか軽く説教までされたが、 自分はキャラクターが違うのだから設定が不安定なのは当たり前だ。 「今パソコンの専門学校で、卒業未定で、しかも将来プロレスラーになりたくて、今何もしてないって何!?」 とか聞かれた。聞かれても困る。自分が一番よく分かっていないのだから。
結局最後は早口に「こちらラフォーレ商品券ですありがとうございました」と言い、 しかも言いきらないうちに顔も合わせずせきを立ってその場からいなくなるという最悪の態度。 その時の対応によっては、本当に考えてみようかなぁとか思っていたのだが、 一気にこんなトコ一生来ねぇという気持ちが沸く。 最悪の歯切れであった。 しかしラフォーレの商品券ゲットでウハウハ!!ルンルン気分で学校へと向かい、先生の話しを聞く。 卒業は確定らしい。あとは作品の提出だけだ。 就職の部屋にもよって先生とたくさん喋り、希望もたくさん言ってきた。 これから自分の未来は明るいと思われた。
――― だが ―――
事件はそれからだった。 学校の近くのモスバーガーで遅い昼食を取っていた時、外人が近くのせきに座っていた。 もちろんこっちから仕掛けるわけもなく、無視をして自分は携帯のメールを爆打。 しかし奴は話しかけてきた。英語で。 「ン?」と顔を上げるのが普通だろう。見ると紳士な男性であった。 英語で話しかけてくるから、なんやろう、何か聞きたいのかなぁとか思いながら話を聞いた。 しかも相手は日本語が少しも出来ないらしい。 自分も必死になって英語で返した。それがまずかった。 (注意:すべての会話が英語だと思ってください。) 奴「ここいら辺に住んでいるのか。」 虎「違うYO!」 奴「私はここに住んでいるよ。」 虎「へー、いいなぁ。」 奴「私の部屋に来ないか?ワンルームを貸そう。」 虎「アッハッハ、いや、いい(キッパリ)!」
こんな何気ない会話があって、英語でおどけたボケツッコミまでして、相手がエジプト人であると聞いた。 しばらくすると相手は自分の目を誉めてきた。
奴「あなたの瞳は美しいね。」 虎「そぅですか?」 奴「美しいよ。私を殺す瞳だね。」←この時点で怪しい
しかし、正直言って外人からのこの言葉は聞きなれていた。 あまりにも聞きなれすぎていた。 自分の体で誉められるところは必死に探して目くらいで、それを言われるのはしょっちゅうだ。 (ついでに高校の時、生徒指導の先生に呼びとめられてお前は目を整形したのかと聞かれた。) 体系も性格も誉められたもんではないから。 だから今回も、無防備なままで自分は笑った。
虎「ときどきそう言われる。」 奴「笑顔もキュートだね。とてもかわいい。これから、時間はないか?」 虎「バイトがあるから、時間はない。(本当はバイトなかった)」 奴「じゃぁバイトが終わるのは何時だ?」 虎「10:00だけど・・・」 奴「バイトが終わってから合おう。それで、私の車でドライブしよう。」 虎「結構です。」 奴「じゃぁ今夜ディナーはどうだ?」 虎「夜遅いからイヤです。」 奴「明日は、ここに来る?」 虎「来ません。」 奴「明後日は?しあさっては?月曜日?火曜日?」
とにかく、断る英語が見つからない。 何を言っても「なんで?」と聞いてくる。 兄貴に怒られるからイヤダ、とか、また架空の彼氏を作って、彼氏も心配する、とか無茶苦茶言ったが聞き入れてくれない。 自分は嫌な気持ちになって席を立った。 飲みかけのジュースもいらないから、もうそいつから離れなければと思っていた。 バイバイと言ってとっとと席を立ち、モスから出てしばらく歩いたときだ。 自分は相手が後ろからつけてきていた事に気付いていなかった。 急に腕を捕まれて、友達かと思って振り向いたがそこには大柄な男。 英語で何かをまくし立て、そこに止めてあった車のドアを開けて自分を押しこんだ。 人通りの少ない道!!その前に声がでない。 自分はイヤだ、降りるから開けてと言ったが奴はとっととアクセルを踏んで車が走り出した。
マジで、拉致だ。
体が強張って半笑いである。 自分は降りるといっても聞き入れてくれないため、「S宿駅まで!!」とカケにでた。 相手は納得したらしく、S宿を目指して走り始めた。 走っている最中、相手は虎の右手をずっと左手で触りつづけていた。 手を引っ込めても、強引に引っ張ってイヤらしく撫でまわす。明らかにソレが目的である。 しかもS宿駅に向かっているのだろうに、一向につかない。 自分は車を運転できないから駅から離れると道には滅法弱いが、どう考えても遠回りをしているのが分かった。
虚勢を張るのもつかれて、恐ろしくて口数が少なくなって外の風景に「S宿」という言葉を必死に探して心を休めていた。 しかし相手は自分に話しかけてきた。 奴「こっちを見て。もっと、私を殺して。」
今考えたら「プッ!!←Not屁」であるが、その時はそれすら恐怖である。 ひきつった笑顔で見ると、満足げに何度も「その瞳で私は殺されたんだよ」と連呼してくる。
奴「あなたに出会ってからずっと、私のハートは電流が流れたようになっているよ。」
赤信号で車が止まったとき、出られないか見たが車線のど真ん中で明らかに無理。 死にたくはない。 すると奴は体を乗り出して、自分の太股に触れた。 恐らく軽く悲鳴を上げたと思う。キ―――モ―――イ――――!!!! 虎「自分は彼氏がいるから、ヤダ!!!」 かなり強く言った。実際問題で彼氏なんてイナイのに、なんだか架空のその存在が心強かった。 その言葉が自分を救ってくれるような気がした。 しかし、その言葉は奴の前には何の問題もなかった。
奴「No problem. It is because he has a girl friend other than you.」
これ何て言ったと思いますか、アナタ。 「問題はない、彼はアナタのほかに彼女がいるから。」と言ったのだ。 その時ハッと気付いたが、エジプトってまさか一夫多妻制じゃないのか!? もう廃止されてるとは思うが、そういう感覚が深く根付いていても何らおかしい事はない。 とりあえず激怒する演技。 そんなことない、彼女は自分一人だし、自分は彼しか愛していない。とかぬけぬけと言ってみる。 しかし相手は「そんなことは分かっているよ。」とか・・・何を言ってもまさに無駄!! もう降りたい、もうイヤだと思った時、目に懐かしい風景が。それはS宿の近くであった。 よかったとホッとしたのもつかぬま、なんと奴は自分の手を触るだけでなく、手首から手をツッこんできたのだ。 もうここいらからは赤信号にイライラして、触られていることも触られていないかのように感じるようにして、 もう自分の気持ちは空っぽだった。
相手はハートがドキドキしている、とまだ言ってくる。 さらには虎にむけて、「あなたのハートが見たいから、そのチャックを下ろしてくれないか?」と言ってきた。 虎が"前にチャックのついたコートのようなもの"をきていたから、そのチャックをおろせと!!!!! そこまで行けば英語のセクハラである。 自分はいいかげん腹が立ち、怒りのこもった目で相手を見て「ぜってぇイヤ!」と日本語で言った。 奴は日本語が分からない。だから「ゼッテ?」とか可愛らしく言っているが、もうそれすらカンに触った。 何度もチャックを下ろせ、ハートを見せろというから英語で「自分のハートは小さいうえに冷酷だ!」と言い放つ。 そしてグダグダと日本語で言っている間にS宿駅の前に到着!! どう考えてもこの入口につくのはおかしいだろう(南口とか、東口とかある)という場所にきている。 ラブホテルや風俗の多い、全国的に有名な東口だ。 停止した車をさっさと開けて出ようとする自分の手を握り、奴は熱い瞳で「今度はいつ会える?」と聞いてきた。 ワシはお前のなんでもないぞ、とか思って「またいつか」とだけ言うと自分は車を飛び出した。 「もう一生会いたくないわい!」とかが簡単に英語で言えたらいいのに、とこの時ほど思ったことはない。 OKを言うのは簡単だが、断る言葉をもっと中学、高校で教えていたほうが良い。 実際必死になって、咄嗟に使うことになるのは断りの方だ。
ふるえる手で友達(♀)に電話をかけた。 誰も知らない出来事だったし、拉致られたなど誰にも言っていなかったが、 自分が生きていることを誰かに伝えたかった。 その後先日やめてしまったバイトの仲間S(♂)に電話をかける。 「絶対ついてっちゃダメだよ、あんたバカだよ」といわれて涙が出た。 多分、Sの言うように自分が悪かったのだ。自分がバカだったのだ。 何の不安もなく、飄々と生きていた日常が今では信じられない。
みなさんも気をつけて。
そういう危険が自分に振りかかるなんて思ってもいないだろう。
けれど、いつ襲ってくるか分からない危険。
いつでも身近にあるものだと思っていたほうがいい。
MAD TIGER地味作品集
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