詩-生人-

2009年09月21日(月) 長い終りの始まり。

温くなったコーヒーが一つ
テーブルの上に

君は遠くの車窓から 何を想っているだろう?
過ぎ去り続ける景色の中に 僕の姿を見つけられるだろうか?

いつもの午後がやってくる
温かな昼下がり 公園には小学生が鬼ごっこ
変わらない夜に向かって
時計は進む 君を乗せた電車と一緒に

洗いかけのマグカップが一つ
流しのところに

君を乗せた電車は今 どの街を走っているのか?
過ぎ去り続けた景色の先に 誰が君を待っているのだろう

変わらない夜がやってきた
TVの中では今日も誰かが笑っているよ
変われない朝に向かって
今日の終りが近づいてくる 長い終りが始まっていく

変われない朝がやってくる
同じことを繰り返していけば いつしか
君の面影は消えていくの?
想い出に終わりはやってくるのか...?
長い終りを待っている。


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沢野生人

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