詩-生人-

2007年11月29日(木) カミソリ

腕に生傷 絶えなくても
腕に生傷 残ろうとも

止まらない この衝動
止められない この欲動

腕から流れる体温に
私は「生」を感じ
腕から流れる体温に
私は「死」を想う

憧れは「死」
希望は真っ赤に染まって行く
憧れは「死」
光に反射する刃が 私の希望

腕に生傷 刻む真紅の刃
腕に生傷 残す真紅の光

止まらずに 流れ続けろ
止められずに 流しきれ

腕から流れる体温に
私は「死」を想い
腕から堕ちる体温に
私は「生」を感じ

嘆くのは「生」
真っ赤に染まる床に笑顔絶えずに
これが「生」
刃に映る真っ赤な私の一部

臓物も割いてしまいたい
腸を抉り出して
床一面にばら撒いて
笑って死ねたら
なんてROCK?

欺き続ける「生」
真っ赤に染まる床がそれを諭す
目の前に浮かぶ「死」
全部流れ出せたなら

私の勝ち

さぁ これから はじめましょう

右手に持つ カミソリに力を込めて
宛がう筋に 血流が反応し脈を打つ


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沢野生人

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