奇跡を信じて〜あれから〜
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 不死身のはず

昨年の今日
2001年12月28日

この日の午前
Hはガリウムシンチ
堅いベッドの上で背中や腰を痛そうにしていた
私は外から検査室の中を見ていた

次は翌月の4日に骨シンチの検査が入っていた

私は午後から仕事に向った
仕事中はクライアントの事だけを考えようとしても
出来る限り早く仕事を終え
Hの手となり足となりたいと思っていた

Hの背中と腰は激痛のサイクルがある様で
少しづつ短縮されている気がした
はっきりとした結果が出るまでは
坐薬の挿入と鎮痛剤を飲む事以外はなかった
その他に
「硬膜外神経ブロック」を整形外科で行った

湿布を貼ると少しは痛みが和らぐ気がする様で
1日に何度も貼り変えていた
湿布は冷たいので上からホカロンを貼るといった
奇妙な事をHはしていた

本人は自覚していなかったが
既に左の肺は潰されていて機能していなかった

それでも私は
まだ
何かの間違いであってほしい
そう思っていた

例え
癌に侵されていてもHは不死身だ
奇跡は起こるに違いない
ある日、医師から
「あれっ?腫瘍は何処へいっちゃったんでしょうねぇ」などと
言われる日が来る事を切に望んでいた

2002年12月28日(土)
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