奇跡を信じて〜あれから〜
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 春の想い出

昨年の今頃は何をしていただろう
この1年間の事を遠い昔の事に感じる

時々、本当にHと言う人は実在していたのだろうかと
考える事さえある
これも一種の現実逃避かな?と思うと
恐かったりする(^^;

眠る前
一つの季節をテーマにHの事を想いだしてみる
春の季節
想い出の街は神戸、大阪、横浜、東京
春を一緒に過ごしてきた
大阪は何度も出掛けた場所
最後に一緒に訪れたのは昨年の夏
昨年の春は
近場によく遊びに出掛けた
山に登ったり川へ行ったり
Hが闘病生活に入り夢で見た「石の博物館」へ行った
桜の咲く季節にはお花見にも行った
ずいぶん前から私は春が苦手
その原因はいまだにわかっていない

昨年の今頃、私達はグランドを走っていた
Hは苦しくなかったのだろうか
1月に内視鏡の検査の時に左の肺はつぶれていて
内視鏡が入らなかったと医師から聞いている
それでも自覚症状はなく
最初にI教授から告げられた病名は
「サルコイドーシス」と全く生死に関わる病気ではなかった
胃カメラを飲んだ時には
「ここにもサルコイドーシスがある」と言われ
肺のレントゲンを撮った時にも
「やっぱりサルコイドーシスだ」と言われていたのである
肺の緊急CTの予約を入れたのは
I教授ではなく他の医師であった
「教授に叱られるのを覚悟で」と他の医師は言った
今から思えば
2年前の夏
Hと和食処で食事をしていた時に
突然Hは胸が苦しくなり呼吸困難に陥った
私は救急車を呼ぼうとしたが
「少し休んでいれば楽になるから」とHは言い
和食処の和室で休ませてもらった
その後、私はHを担ぎ自分の自宅まで運び寝かせた
「寝不足だから」とHは言ったが
何かが潜んでいたのかもしれない

今日8日はお寺に行ってきました
素通りしようとした ある場所から私は足が動かなくなった
掌に乗るくらいの物に手は伸びた
裏に刻まれている名を見た
私は自分の目を疑った
日付はH4.1.19

2002年06月08日(土)
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