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「暗幕」日記

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2005年08月11日(木) 夢記録:手をつないで

【夢の内容】
さっきから私の側を先輩が歩いている。でも、昨年三月に亡くなったはずだ。夏休みの部活、通い合宿を見にきたOBたちに混ざっている。
差し入れのジュースを買出しに出たら、一人じゃケースは重いだろうとついてきてくれた。さっきまで自分は普通に先輩と話してたけど、もしかして他の人も気がついてないのだろうか。彼が今はもういないはずの人だということを。

ごったがえす警察に呼ばれて、担当の人が来るのを待っていたら、制服を来た別の人が「――大学だそうですが、博物館学芸員課程は取られてますか」と私に訊いた。実際はもう大学卒業したし、資格も持ってると答えたら、ではちょっと見に来てくださいと、隣の建物に渡り廊下を通って移動する。
学校の教室のような部屋の中で、太った若者たちがダンスの練習をしていた。昨年一昨年と本場アメリカのコンテストで優勝したグループなので今年もがんばっているそうだ。
廊下に置いてあるラジオからは、彼のバラエティ番組のテーマソングが流れている。廊下の掲示板にはローカルニュースの二十年史が写真で綴られている。最後から二番目、去年、彼の葬式と在りし日のバンド写真があった。
がまんできなくて走って戻って泣いた。先輩が寄ってきて「どうした」と聞く。
「あなたに今すぐ見せたいものがある。一緒に来て」
とまどったように私を見ている彼は普通の人と全く変わらない。その手を取って引きずっていったら、もしかして自分が前をみているうちに消えてしまうのだろうか。
しばらくして彼は答えた。
「いいよ。だけど、まだバンドの奴らに言ってないことがあるから、ここでちょっと待ってて」


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