「暗幕」日記
DiaryINDEX|old|new
2002年03月08日(金) |
存在することの苦痛/それならよく知っている |
存在することの苦痛きのう読み終えた娯楽小説は後味がよくなかった。シリーズを通して主要人物だったあるキャラクターが、贖罪のためにその並外れた才能を使って自滅する話だった。(シリーズ自体もそれで完結してしまう。)扱っているテーマやそれまでの人物の描かれ方は割と気に入っていたので殊更残念だった。
「エンピツ」の機能を使って得られるデータを注意深く読めば、ここを読んでいる人がどんな日記を書いているか、並行してどのような日記を読んでいるかがわかる。「エンピツ」のカテゴリーで「苦悩/心」と分類された日記が浮上することがあって私は気になっていた。
自傷行為の事実をwebで読みたいとは私は思わない。 逆に、何かの理由で攻撃衝動を自分に向けざるを得ない人は私の日記にひっかかるだろうとは予想していました。ある種の人々であれば気づくはずの言葉をぼんやりと挿入して書いています。わざとです。
猛毒に触れて、短時間で死ぬのが理想だと何かの折に雑談していました。「でもその薬は苦しいよ」と目の前の人は首をしめられるしぐさをしてみせました。その苦しさなら私には日常だ、と答えました。気がつくと息がちゃんと吸えない、人生はそもそも苦しいことばかりではないのか。
…こういうことを書いた日だけ、「苦悩/心」の人の足跡が残っている。続けて読んでほしいなと思います。そのときと今の私と何が違うのか、感じて欲しいと願っています。今あがいていること、苦しんでいること、それは方法や向きが見当違いかもしれない。簡単に楽になれる方法はないと私は思う。ここには、私に残っている苦痛の爪あとを見にきているのでしょうか。他の私の言葉は希望ではないのか。数年前にそれを経験して知っている私が、今結構楽しく生きて有るという事実は。 創作:それならよく知っている運命は絶妙のタイミングで手紙を寄越す 答えはきのう読んだ本に書いてあった 舌や胃でなく 目と心が求める糧(かて)もの どうしても外部記憶装置に移せずに溢れて燃え上がろうとしていた 想いを 吸いとって なだめてくれるもの
それなら よく知っている ここに来ればそれとわかる 今必要なもの 欲しかったもの 他の誰でもない 今の"私"のためだけに オーダーメイドで調整されあつらえられたもの
生きる意味を虚空に問う 答えはない 否という託宣なのか それとも問うことが間違いだったのか 鳩が飛び立つ
夢記録:デパートの食器売り場小ぶりの湯のみか猪口を買おうと思ってデパートの6階に上った。5階にはポインセチアの大きな鉢が並んでいた。何列もならぶ棚の隅に、果物の飾りのついた小鉢が2種類あった。イチゴとさくらんぼ。イチゴのついたのはガラスのフタだけで、ピルケースのような容器がおまけについている。家にあった、ふたのない吸い口とサイズが合ってるだろうか。値段は210円。よく見るとひびが入っている。さくらんぼのも、他に種類ごとにひとつずつあった商品もすべてどこか壊れている。買う前に気がついて良かったが、なぜすべて壊れているのだろうと残念にも思う。
|