定職につく30才以下の約5割の若者の労働時間が5年前に較べて伸びているという。 アメリカのホワイトカラー上級職の平均労働時間は50時間を越えるという。
今の日本は働きすぎの人と働けない・働かない人に二極分解しているように思える。
私は元々体が弱いこともあって、留学前に数年出版社で働いたあと体を壊してしばらく入院した。それ以来、正社員で働くことを避けている。まあ、弱小出版社ほど労働条件が悪いところもあんまりないかもしれないが、自分のダンナやまわりの友人たち、職場の人たちを見ていると、みんな本当に忙しそうだ。
仕事か恋愛か? 仕事か出産か? 仕事か充実した私生活か?
そういう選択を迫るような働き方が間違っていると思うのだ。
生活していくために仕事を普通に仕事を続けながら 家事や育児、そして家庭生活をも楽しめるような環境を作るためには 男女・老若男女問わず労働時間の削減が必要だと思う。 それは特定の人たち、例えば育児中の人だけ労働時間の削減を認めれば、それは職場での査定のマイナス要因になるからだ。
まあ、つまりは私がもっと思いきり働いたり、子供を生んだときのことを考えると家庭運営にはダンナの協力が必要なのだが、長時間労働で疲れきったダンナにそれを要求することができずに、私はイライラしているのだ。
税制・年金などは専業主婦に対する優遇措置が打ち切られる方向で進んでいるが、政府はこれ以上女性に何を求るというのだろう。 私は正社員で働きながら子育てをしてきた友人を何人も見てきたが、子供が小学校に上がると同時に、
・学童に空きが無い(現在、学童の待機児童は増え続けている) ・もう気力、体力ともに疲れきった ・子供と一緒にいる時間をとりたい ・自分の趣味や勉強の時間を少しは持ちたい
といった理由で仕事を辞めた人を何人も知っている。
今の政府の方針はまるで
・専業主婦は働け ・女性は仕事をしながら家事も育児もしろ
と言っているような気がする。 もっときついのは、政府ではなく、実質的に子育てにお金がかかり共働きしないとやっていけないという経済状況があることだ。
育児・家事・仕事をこなせる女性もたくさんいる。 でも、それができない人もいるっていうことを、今はこなしていても実はストレスと過労で壊れそうな人もいるってことをわかって欲しい。
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