観世会　定期能　AM11:00〜　観世能楽堂

　体調不良のため外出不可。正式な番組が手元にいため解る範囲で記載。

能　『芦刈』
シテ　武田　志房
ワキ　宝生　欣哉
笛　寺井　宏明（森）　小鼓　観世　新九郎（観）　大鼓　柿原　弘和（高）

狂言　『水汲』
シテ　三宅　右近
アド　三宅　近成

能　『杜若』恋之舞
シテ　角　寛次郎
ワキ　村瀬　純
笛　一噌　隆之（噌）　小鼓　北村　治（高）　大鼓　亀井　広忠（葛）

能　『阿漕』
シテ　観世　喜之
ワキ　工藤　和哉
笛　藤田　六郎兵衛（藤）　小鼓　鵜澤　洋太郎（大）　大鼓　亀井　実（葛）　太鼓　金春　惣右衛門（春）

　前日に荻原達子氏の訃報に接し愕然とする。観世榮夫師の運転する車に同乗していての事故死という衝撃的な最後で、高齢者の運転という深刻化している社会問題をも改めて意識した。能楽師でも研究者でもない立場で能を背後から支えるプロデュース業の草分け的存在であり、現役で活動していた人だけに尚更惜しまれる。能楽座はこれからどうなるのだろうか。後を継ぐような人材が見当たらないことも寂寥感を強くする。
　荻原氏が編纂した観世寿夫師の文章を系統立てて纏めた『観世寿夫　世阿弥を読む』は、形として残る数少ない業績だと思う。仕事の休み時間も使って夢中になって読んだ。心よりご冥福をお祈りいたします。

こぎつね丸