Underground


2005年09月16日(金)
ばかちん

poo本家、FF版さすがログが廻るのはやい!!
そしてレベルが高すぎ!
見てると、あまりの巧さにへこみますが「あー、ここまで出来るんかー」と感心したり、まねっこしてみよっかなーとか変わったことしたくなります。そうすることで、ちょこっとくらい変われるような気がするんですけどね。気持ちだけ?
その勢いでシゲジュリ掲示で1枚描いたら、なんかまぁまぁなのが描けた気がします。所詮夢見すぎですが。



最近こっちの絵が増えなくなったなぁ。絵掲示いれたせいかもしれません。シゲジュリは同盟の絵版で描いちゃってるし。POOになれきっているとしいがうまくいきません・・・。しいはレイアー属性変えられた一番いいのですが。POOは必殺セーブエラーがあるから怖いんだよね。しいみたいに復帰してくれたらいいのに!!


あーだこーだいって掲示板絵を一番描いてるなぁ。アホ絵も入ってるけど合計したら400超えた。が、もう少しでかいのも描きたいですね。



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シゲンが連れてきたゾーアの魔女……シエラ。
初めて彼女を見た時、何て綺麗な人だろうと思った。
長い緩やかなウェーブを描くプラチナブロンドの髪。
サファイアの聖い光を思わせる瞳の色。
陶磁器のような白い肌。
誰もが見て憧れる、女の理想を形にしたような人。
感嘆の溜息が知らず漏れるほどだった。
……そして、同時に湧きあがる焦りと疑問。
風を受けそぞろ立つ波のように心がざわめく。
彼にとって彼女は一体何なのか。
彼女にとって彼は一体何なのか。
それはまるで水に落とされた石が、円の波紋を生み出すように。
言いようのない不安が大きく大きく広がっていく。
これは私の正直な気持ち。
その気持ちを見透かされたのか、彼女はすぅっと目を細めた。
「あなたが……ジュリアね?」
その声を聞いて驚愕し、思わず目を開く。
何てこと!
声までが艶やかで甘く、綺麗じゃない!
透き通るような声っていうの?こういうのが鈴を転がした声っていうの?
悔しい……。神様は不公平だ。
天はニブツを与えずっていうけど、嘘だ。
この人は私の持ってないものを全て持ってる。
あの兄の心でさえも……きっと。動かす程の。
自然と警戒心というバリアーがゆっくりと働く。
嫌だ。この人には負けたくない。
兄は……シゲンは、この人にはとられたくない。
私じゃない、他の誰を選んでもいい。
でもこの人だけは……この人だけには渡したくない。
勝ち負けの問題じゃない事くらい分かってる。
こんな子供じみた気持ち、みっともない事くらい分かってる。
見苦しい……汚い。醜い感情。
自分でも眉をしかめるくらいの、嫉妬の炎が私の心を支配する。

でも、あえて言う。

私は負けたくない。

負けない。

これは正しい。きっと。
そう思わないと……逃げ出してしまいそうだったから。



「私、あなたの事を知っていたわ」
シゲンがゾーア帝国で傭兵をしていた時に知り合ったと聞いた。
ゾーアの魔剣士とまで言われたその字名は、遠いイルにも響き渡っていた。
だから、そう心配もしてなかった。シゲンは自分の信念を貫く人だ。
ゾーア人の為に活躍している事を誇らしくも思った。
そして成す事を成しとげたら、シゲンはきっと自分の所に帰ってきてくれると……
そう信じていたから。
実際、そうだったけど……。
でも、彼はゾーアの魔剣士だった頃の話は聞かせてくれなかった。
それを……!
寝耳に水とはまさしくこれだろう。
私の知らないその数年間を共有し、傍にいた人。しかも女。
その彼女が私を知っていると言う。
私、聞いてない。一言も。あなたの存在は私の中には、ない。
「そう、恐い顔をしないで。別に嫌な思いをさせたい訳ではないのよ」
誰がそうさせてるのよ!と言いたいところをぐっと我慢した。
気に入らないわ。その物言い。
誰かさんを思い出すのよ。
「どうして……あなたは私の事を知ってるなんて言うの?」
ああ……我ながら、情けないったらありゃしない。
他にも核心に触れた聞きたい事はあるはずなのに、出たセリフがこれ。
苦虫を噛み潰した表情を今してるんだろう。
あっ!今、一瞬笑ったでしょう?ムカつくわ!
そういう所も似てるのよ。誰かさんに。
彼女は、その美しい目許に笑みを湛え、こちらを見つめている。
あ、左目の下に泣き黒子……ふーん、こんな所でも負けてるわ……私……。
……って!
そんな事思ってる場合じゃないのよ。何よ何よ何よ!!!
はっはっは!こんな時に他に目が行く私も結構、余裕じゃない。
そうか……こういう修羅場って、開き直ってきたりするものなんだ……。
初めて知った。

「シゲンはあなたの事をよく話していたから。
だから、顔は知らなくてもあなたを見た瞬間、すぐに分かったわ」
「……え?」
「シゲンは幸せよ……。気付いてないのはきっとあなたも同じだけど」
やっぱりこの人の物言いって……。雰囲気が似てる。
「……ね、ねえ!」
「なあに?」
……うっ……こんな所でも余裕の笑み。大人の女って皆こうなの??
「……一応……お礼だけは言っとくわ。
あの……有難う。その……シゲ……あ、兄を助けてくれて」
「ふふふ、当然の事よ。気にしないで。彼は私の……」
……何?『私の』何?
シエラは暫し沈黙した後、「命の恩人だから」と言った。
……何よ、そのもったいぶった間は!しかもその話も知らないわよ、私。
何なのよ一体。
「あら?気に入らないっていう顔ね?私が嘘を言ったとでも?」
「……そ、そんな事……」
「シゲンから聞いてない?」
「……う、うん」
思わず頷いてしまう。
うわ!しまった!!何素直に反応してるのよ!バカバカ!!私のバカ!!
この人はきっとシゲンの事が好き。それは判る。根拠はないけど女のカンよ。
きっと私の知らない数年間は、想像もしたくない時間を二人で過ごして来たんだろう。
だから本当は話もしたくない。
……だけど。
この人のさっきからの物言いと態度が何処か似てるの。
シゲンに。
だから……心の中では『気に入らない』を連発してても、思わず反応してる私が居る。
悔しい。
「……そう。そうよね……。あなたには私を知って欲しくなかったのね」
そう言ってちょっとだけ目を伏せた。
あ、まつげ長ーい……ってまた!余計な事を思ってる自分に苦笑する。
ああでも、どういう事だろう……?
「シエラさんは……私に知って欲しかったの?何を?」
思わず聞いてしまった。
「あなた……可愛いわ。シゲンが構うのがよく判るような気がする」
シエラは一言そういうと「……ホームズに挨拶をしてくるわ」といって消えた。
驚いた!ワープの術って初めて見た……あれが魔女。シエラ。金髪の魔女……。
ぶつぶつとそう繰り返してまた気付いた。
ああ、もうまた変な所で感心して……。ばかじゃないの?私。
しかし可愛いって何よ?子供っぽい所は認めますわよ。
構うって何よ?だからシゲンが手を妬いているとでも言いたいの?
だから邪魔だと言いたいの?
もっとハッキリ言ってくれないと判らないわ!!
喧嘩にもならないじゃないの!!
謎だ……あの人の言葉は。
しかもかなり苦手なタイプだ。判らない。
シゲンと同じベクトルを持つ人なんて居ないと思っていたのに。
そんなの、彼一人だけで十分よ!!
思わずふぅと溜息が出る。
だからシゲンにもゾーア帝国での事が聞き出せないのよ。
上手くはぐらかされてしまうから。
ズルイと思う。
ズルイ人達だと思う……。
ジュリアはまた大きく溜息をついた。


……一方。
シエラのワープした先には長身の青い髪の男が立っていた。
「あなたの『妹』に会ってきたわ。とても愉快な子だったわ……」
「……そうか」
男は静かに笑った。
「あなたが、以前のゾーアの魔剣士でない事がよく判った。
あなたが変わってしまったんじゃなく、元に戻ったと言うべきね」
「俺は最初から変わったつもりはないが」
男は顔を上向き加減にシエラを見やって、手を組んで考え込む。
「それは気付いていないだけ。あの子と一緒にいるあなたを是非、拝みたいものだわ」
「見てもつまらねえよ。普通の兄妹よろしく接してるからな、俺は」
「悪趣味ね」
「まあな。これでも結構、良い『兄さん』を演じてるんだぜ」
くつくつと喉で笑う男。
シエラはその形の良い眉をしかめた。
「……なのに、あの子には何も話してないのね、私達の事。可哀想だわ」
「過去を話す必要はない」
間髪入れる返答にシエラは思わず苦笑する。
「……苦労するわね、あの子。とても聞きたがってた」
「ジュリアは知らなくていい事だ」
「傷つけたくないのでしょう?」
「……ああ」
傍にいるだけで暖かい気持ちになるのは、その心が純真無垢だから。
剣士には珍しいタイプだと思う。向いてないんだ、本当は。
幼い頃から変わらない、可愛い妹。
あいつの笑顔は俺にとっての癒しだ。
その柔い心を自分が……自分だけが護ってやりたいと思う。
大切な妹。
……否、自分が、唯一愛する……『女』
思い出す。あの頃、シゲンが語っていた大切なものの存在を。
そうね……彼女は確かに人の気持ちを明るくさせる……。
「私、あの子の事が好きだわ」
シエラが言ったセリフは少しだけシゲンを驚かせた。
その本心を伺うようにこちらを見ている。
シエラは軽く睨んだ。
「なあに?その顔。あなたの事ばかりを見てると思ったら大間違いよ」
「……ふっ。奇遇だな。俺もそうだ」
シエラはその答えにクスリと艶やかに笑うと、不敵に言い放った。
「……あなたのは、ちょっと質が違うでしょう?」
シゲンは肩をすくめて苦笑する。
「……ホームズに紹介してやる。ほら、さっさと行くぜ」
彼のはぐらかし癖は以前と同じく健在のようだ。
シエラは「そういう所は相変わらずなのね」と、やり返した事に満足し 声を立てずに笑う。
そうして、シゲンの後を追った。





*あとがき*
シゲン×ジュリアで、シゲン←シエラを狙ってみました。あえてこのカップルを選んだのは どんなにシゲジュリラバーズであっても、やはりシゲシエは避けて通れないからです(笑)
彼女はシゲンの過去には必要な人だと思うので。シエラはまだシゲンの事を思ってますね。おそらく。<しかし…毒吐き応酬な二人…(笑)
シゲンも……まぁ、男ですから。自分を思ってくれる女をそう無下にもできないでしょうし。
……っていうか、優しくないシゲンはちょっとヤダ(笑)浮気は許しませんけど。
私の中での3人の位置付けはこんな感じなのです。
余所様と比べて如何なモノでしょうか?<聞くな
ん〜…でもやっぱりシゲジュリが好きな私としては、 自分で書いててもちょっと辛かったのでした。テヘ。



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