新古今東西お笑い見聞録



若手のどこに注目するか

2003年02月19日(水)

今日から再開します。
今日は予告通り若手のどこに注目するかと
いう話しなのですが、結論から先に言うと
将来性でしょうか。

一口に将来性と言ってもわかりにくいと思いますが
一言で書くと技術の片鱗が見えるかどうかということです。
ネタの作り方、構造、発想の良さ、テンポや間等など
色々な観点からその技術を見ていきます。

私が思うにその将来性を見ぬくのに
視覚というものは邪魔になる時があると言うことがあります。
奇異な衣装や奇怪なメイク、動きや表情という
見た目にとらわれて正当な評価ができないことが
あることが多々あるからです。

芸人は「はじめにネタありき」だと思います。
だからネタをしっかり作れない、そして作ったネタを
確実に効果的に披露できなくてはなりません。
ネタの披露に関しては練習量が関わってくるので
それほど重要視はしませんがネタの構造に関しては
何よりも優先して見ることにしています。

なるだけ視覚的な情報に左右されないようにし
ネタを重視するのは難しいのですが
見る側も練習をつめば当然出来るようになるのです。

ここで2組の若手を紹介しますが、この2組は視覚的に見ると
動きや表情が際立ち本来のネタの緻密さを見誤ってしまう
2組です。
しかし私はこの2組に将来性を感じており贔屓にしています。

その2組とはペナルティキングコングです。

この2組のネタは常々ここで書いている笑いの文法を
きちんと勉強していると感じるところに将来性を
感じます。
ただ残念なことにキングコング
ABC新人お笑いグランプリで最優秀新人賞を取った年以来
下手になってきているような気がします。
ネタの作り、それから披露、どうにも荒くなってきています。
梶原が足を怪我した時非常に潜在能力を感じたのですが、
まだまだ若さばかりが目立ち上達が感じられません。

ペナルティは非常に緻密なネタの構造をしており
最後きちんと落ちをつけ、ネタの中に伏線があることも
笑いを勉強していることの現れと感じます。

ワッキーのあの姿は彼の趣味だと思うのでとりあえずは目をつむっていますが
普通の漫才を、コントをさせても十分に面白いものが出来るはずです。

とこの2組をこれからも注目していきますが
皆さんも一度ネタに注目してこの2組を見てください。
今までと印象が変わるはずです。






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