時々管理日誌
時々だけ書く管理人の日誌です。
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2016年03月09日(水) 覆面7 後書きテンプレ回答(後編)

後書きテンプレ回答、後半です。
前半はこちら

■推理期間中、褒められた点は?

優しい、柔らかい、丁寧、安定感がある、手堅い、サブタイトルのセンス、ノアが可愛い、世界観が好み……等。
ありがとうございます!
「水が入った壺の中で、もう溺れ死んでいるんじゃないかな?」という一節を気に入って言及してくれた方、子どもたちの幸せを祈ってくれた方、滅び行く世界の雰囲気を気に入ってくれた方が多かったです。
滅びスキーの同志の皆さんに萌を分かち合ってもらえて嬉しかったです!
純粋にファンタジーとして終末感に萌えてもらうのも、現実世界の問題に思いを巡らせてもらうのも、両方嬉しかったです。
jijiさんに『含蓄がある』と言ってもらったのも嬉しかった。

あと、設定をどのタイミングでどういう順番でどこまで出すか、すごく苦労して試行錯誤した部分なので、そのへんを褒めてくれた方が複数いて、すごく有り難かったです。
頑張ったところを褒めてもらえた\(^o^)/

『褒められた点』とは違いますが、この作品、読む人によってかなり解釈が違う作品だったようです。
同じものを読んで、かなり前向きな希望を感じ取る人もいれば、絶望に近いものを読み取る人も。
実は、加筆修正後は、ちょっとラストシーンの印象が変わって、若干感想の方向性が定まりやすくなるかもしれないのですが(予定どおりに書ければ、ですが(笑))、それはそれとして、今のこの作品の解釈は、どれが正しいということもなく、読んでくれた人がそれぞれに受け止めてくれた、それがその人にとってのこの作品です。
それで誰かの心に少しでも残る事ができたら、本当に嬉しいです。

感想を下さった皆様、ありがとうございました!


■推理されてみて、いかがでしたか?

タイトル以外は全く覆面かぶらなかったわりに、今までSFを書いたことがなかったのが(読むのは好きで、折りに触れてSF好きを公言してたけど)自動的に天然フェイクになったようで、そこそこ迷ってもらえて楽しかったです。

あと、わざと覆面かぶった箇所はタイトルだけだけど、私は普段は漢字変換を統一していないので(最近は同一作品内でだけはなるべく統一してるけど、気分優先で例外も多し)、それも天然のフェイクになったようで、『物証が何も出なかった』という声も。ご迷惑おかけしましたm(__)m

あと、最近新しい作品をあまり書いてなくて、古い作品では漢字をかなり閉じ気味(意図してではなく、ただ、入力したら即変換キーを押すのが習慣になってて、深く考えずに出てきた候補を選んでた)ですが、最近、徐々に開き気味になっており、特に今回は子どもの一人称ということで、より開き気味だったので、それも天然フェイクになってたかも。

『通り/とおり』や『ほう/方』が作中で統一されていないことを指摘してくれた方がいましたが、自分で気づいていませんでした(^^ゞ
たぶん、最初は『とおり』『ほう』で統一してたんですが(←最近の私の好み)、字数の調整のために漢字を閉じたり開いたりしているうちに、うっかり揺れたまま残ってしまったんだと思います。
実はこの作品、今、6000文字ぴったりなのです。
『通り』を一箇所『とおり』と開いただけで、文字数がオーバーしてしまうのです!(笑)

あと、――の前に字下げが無いのは、フェイクではなく、素です。
そういうものだと思ってたΣ(゜ロ゜;)

あと、なぜかすごく蟹に言及されてて意外でした。
それ自体にたいした意味はなく、子どもだけで夜の海辺にいる理由づけと、舞台背景が分かるように(椰子の木があるような地方なんだとか、蟹を獲っては食べるような生活をしてるんだとか)出しただけで、私が特に蟹が好きってわけでもないんですが、みんなの食いつきっぷりが……(笑)

……あ、でも、そういえば、私、子供の頃、水槽で蟹を飼ってましたね。
中華レストランで食事をしたら、なぜか、子どものお客様へのおみやげだと、生きたサワガニ(たぶん)をくれて。
今思えば、あれって、もしかして、食材の転用だったんじゃ……?
脱線失礼しました。
中には、私が第3回覆面企画の『腐乱天使』で蟹を出したのを覚えててくれた方もいて……ありがとうございいますm(__)m

推理してくださった皆様、ありがとうございました!


■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?

途中経過だけで最終回答を出していないらしい人もいて、あまりちゃんと補足できていないんですが、06、08、10でしょうか。
途中経過では03も上がってました。
特に08と10が多めだった気が(ツイッター&掲示板では)。
あと、ツイッターや掲示板では把握できなかったのですが、事後の投票では09にも入っててびっくりしました。
一瞬だけなら、もっと他のタイトルもあがっているのを見かけたかもしれませんが、もはやツイッターの海の彼方……。

投票では、06にも2票入ってて、これは最終結果ってことですよね?
自分では時代物は絶対書けないと思っているので(←次回に時代物を出してくるフラグですよ!(笑))、06にしても09にしても、書けると思って貰えて光栄です。

08は、ほんと、あまりにも私の萌えツボに一致しすぎていて、自分でも、あれを自分書いたんだったら良かったのにと思いました!
特に『メインカメラ コワレタダケ』のタイミングが最高でした。(唐突に感想)

10は、参考作品に『木苺〜』をあげたからでしょうか。ラブコメだからということで。
すみません、あれ、参考になるって書いたけど、内容的には全然関係なかったんです……。
ただ、比較的新しめの作品だから最近の変換癖の傾向が出てるし、片や子ども、片や年齢の割に子どもっぽい若い女性の一人称ということで語り口が近そうだし、文体や語彙など何もかも素顔なので、どこをとっても参考になるはずと思ったのですが……。
前回に引き続き、またもや、ヒントを出したつもりでかえって迷わせてしまったのかもしれません。


■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?

御桜さん。麻生さん。真北さん。カイリさん。
光栄です!
特に、麻生さんと間違われたということは、ちゃんとSFと認識してもらえたということで、たいへん光栄です。

途中経過では、菜宮さん、seedsさんのお名前も、結構上がっていました。
麻生さんや真北さんやカイリさんより、このお二人の名前のほうが、上がった回数は多かったような?
なのに、なぜか最終結果からは姿を消していましたが。
菜宮さんとは前回も、最終的に間違った人はいなかったけど、途中経過ではけっこう混同してもらった気がします。
ぱっと見は似てるけどよく見ると違うってことなのかな?

というわけで、9人中 6人ものお名前があがってました。
逆に、私の作品の作者だと一度も思われなかった人は3人(moesさん、未設定さん、鈴埜さん)。
こちらのほうが少数派。
鈴埜さんは、私が10だと思われるという逆パターンはあったのに。


■推理してみて、いかがでしたか?

うそ! 私の推理力、低すぎ!?(笑)

……なんだろう、目の精度が低いんですね。
前から思ってるんですが、見る目が大雑把で、文章に対する繊細なセンスみたいなのが根本的に足りてない気がします(←曽野さんと比べて)。
だから時間をかけないと推理ができない。

そして、曽野さんすごい。とにかくすごい。
曽野さんの、文章に対する嗅覚は、そら恐ろしいほどです。
曽野さんを畏れよ。

みなさん、前回指摘された癖はどんどん隠してくるので、推理の難易度はどんどん上がっていきます。
みなさんの後書きを読んでいると、推理中、重大な手がかりだと思ってたまさにそのポイントが、実はクリティカルヒットなフェイクだったと分かったり……(T-T)
この先、探偵にとって、もう物証はあまり役に立たなくなるかも。
既に、算用数字とか特殊な記号使い(ダッシュの代わりに長音記号とか)は、見かけても「どうせフェイクでしょ( ´_ゝ`)」でスルーするクセがつきつつあるし(^^;)

なので、推理の根拠を明かしてしまうと、どんどん自分で自分の首を締めていくことになるのですが、でも、根拠を言わないで無言で当てるだけじゃ、お互い、楽しくないですよね!
推理される方はなぜ分かったか知りたいだろうし(少なくとも私は知りたい!)、推理した方も、せっかく一生懸命探した証拠をドヤァと犯人に突きつけたいじゃないですか!
やっぱ、探偵といえば、みんなを集めて「さて」と言わなくっちゃ!

それと、今回あらためて思い知った、ピンポイント推理と全体推理の違い。
今回の蝶々さんなんか、ピンポイント推理だったら絶対外さなかったはずなんですが、全体推理をすると、他との兼ね合いで、第一印象とは違う思いもよらぬ箇所に動かさざるを得なくなることが……(^^;)
だから、ピンポイント推理の人や本人が傍目で見てると、すっとんきょうに見える時もあるだろうなあ、と。
まあ、そうやって間違う場合は、もちろん、その、動かす原因となった『他』が間違ってたからなんですが(^^;)
一人だけ間違うということはできなくて、どうしても二人が入れ替わるわけなので、たまに(というか、しばしば?)こうして、とばっちりで、思いもよらない大間違いが発生します。

その逆に、ピンポイントでは間違ってたり見当がつかなかったりする人が、全体推理をしていると自動的に正しい場所に追い込まれていく場合もあります(間違った場所に追い込まれる時もあるけど(笑))。
今回、あんまり自信なかったけど全問正解だったFブロックはそれがうまくいったパターンで、第一印象とは違う場所に移動した結果が正解だった人が複数。
よくある、「◯◯さんは何でも書けるから消去法で!」が成立するのも、これが上手くいった時。

そんな複雑な諸々も、推理の難しさであると同時に楽しさであり。
全体推理をしてこそ、このパズル的な面白さが味わえる。
というわけで、大変楽しませていただきました!

あ、あと、もう一つ思ったこと。
過去の覆面作品が作者さんのサイトにあると、多くの場合全く違和感なくて(たまに、正解を知ってから読んでもあまりその人らしくない大フェイク作もありますが、そういうのはサイトに載らないこと多し)、時にはそれ以前からあった作品と合わせて連作短編の一作になっていたりもして、あきらかにその人の作品に見えるのに、当時はそれの作者さんを当てるのにすごく苦労したのだと思うと、不思議な気持ちになります。
こんなに普通にその人の作品なのに、私は何を見ていたんだろう……と。
私服の時に知ってる人が学校や職場で制服着てると、顔は同じなのに一瞬気づかなかったりする、あの現象かなあ……。

各ブロックの推理結果についての詳細・雑感は、2/29〜3/8日の日記をごらんください。
(リンクは省略しますが、この日記の『過去』をクリックして遡れば見られます)
ブロックごとに答え合わせと一人反省会をしています。


■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?

自ブロックを抜かして、46/54で約85%。
自分以外の自ブロック9作を含めたら55/63で約87%。

今回はわりと良かったです。
私の正解率は、ほぼ、かけた時間に比例してる気がする。


■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?

毎回同じことを言ってますが、(ネットには小説が上手い人がいっぱいいるなあ、みんなすごいなあ、私も見習いたいなあ!)ということ。
それは普段も思うことだけど、特に覆面の時は、推理をすることで、普段はぼんやり読み流している皆さんの文章や話運びのテクニックに目がゆき、とても勉強になるのです。
よく、文章の上達のために好きな作家の作品を手で書き写せと言われますが、推理のために精読することには、それに近い効果があるのかも。
勉強になったからといって、自分が上手く書けるようになるかというと、こと私に限って言えばそれはまた別のような気もしますが(^^;)

あと、これも毎回同じことを言ってますが、作品の好みは千差万別、人それぞれということ。
どの作品を気に入るかが違うだけでなく、同じ作品が好きな人でも、どんな点をどんな理由で気に入るかに人それぞれの個性が出るし、ある作品の同じ部分に対して『○○なところがいい』と『○○じゃなければ良かったのに』という正反対の感想が出てきたり。
それを見てると、(万人に好かれる作品は無くても、どんな作品でも誰かしらは気に入ってくれるのかも)とか(もし否定的な感想を貰うことがあっても、それが全てと思う必要はないんだ)と思えて、何か、勇気が出ます!


■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。

A02 国境いの灯台守
 びっくりした!
 古き良きセンス・オブ・ワンダーにSF愛を感じます。

A08 HIKARI
 設定が萌えツボど真ん中。『メインカメラ コワレタダケ』のセンスも好き。

B11 祈跡満つ
 今回、一番何度も読み返した作品ではないかと……(^^;)
 苦しめられたけど、素敵な作品だから何度も読むのもまた楽しかった!

C02 真夜中の乙女はラプラスの夢を見るか
 すごい! 上手い! カッコいい!

C05 狼たちの夜
 すごい! 上手い! カッコいい!

C10 ネズミと王女
 ラストシーンの晴れやかさといったら!
 この枚数で地下からこのシーンへと持っていく流れの巧みさに感服。

D04 人間スープはキスの味がした
 不思議な夢を見たような読後感。
 夢から醒めてもがきはじめようとするラストも好き。

D06 佳人薄明
 深い! 上手い! カッコいい!

D09 夏の虫
 描写がいい。とうがねぶんぶんという言葉が頭から離れません。

D12 ゲーム世界に転生して神になったと思ったが、どうやら勘違いだったようです。
 これもすごい。転生ラノベで人生に、人間に迫る!(笑)
 ラストの一文、よくある決まり文句を感動的に使いこなしたセンスが素晴らしい。

E07 暗夜航路 Eclipse route
 面白かった!
 この枚数でこの設定、起伏あるストーリーをまとめる力量に脱帽。

F01 空蝉ばかりが残された
 だいたいみんなそうしたと思うけど、剣舞をオンノベに置き換えて想像すると、しみじみします……。
 特にオンノベ歴の長い人ほど身に覚えがあって、取り残される寂しさが身に迫ったんじゃないかと。

E08 電子レンジ、ひかる!
 なんじゃこりゃ……と、笑わずにはいられない!

F08 ねがはくは花のもとにて...
 こういうセンチメンタルなSF、好き!
 未来や宇宙を舞台にした懐古趣味が萌えツボなので……。
 タイトルもきれい。

あと、別枠で C06 甘やかな墓標
なんで別枠かというと、これは、この作品自体よりも、それを書いた初参加の書き手さんが、「こんな素敵な書き手さんがネットにいたのか!」と印象的だったので。


■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください

A07 ちいさな魔女とフローライトレンズ、祈り
B06 クビをキレ
D03 ね、あなたの笑顔も食べたいな
D04 人間スープはキスの味がした
D12 ゲーム世界に転生して神になったと思ったが、どうやら勘違いだったようです。
E06 娑婆電光クロスロード
F01 空蝉ばかりが残された
F06 イ●カに●った●年

A03は、『ちいさな』がひらがななとこが好み。『フローライト』という言葉も好き。
B06は、思い切り良くキレッキレで、なんか笑っちゃう。
D03と04は、単体でもそれぞれ印象的だけど、この二作のコンボで謎の不穏さが……(笑)
D12は、一瞬、「まさか盲管さんが本当にラノベ書いてきたのか?」と思わせてくれたから(笑)


■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。

C09 光牙と土竜
スタイリッシュでセンチメンタル。
泣くようなお話なのかどうか分からないのですが、私、ちょっと泣きました。

F09 虹色クジャクと北の森
穏やかなリズムと不思議な情景に癒やされます。
パステル調のイラストのついた絵本にしてもらって、寝る前にのんびり眺めたい。

あと一作が
D04 人間スープはキスの味がした
D12 ゲーム世界に転生して神になったと思ったが、どうやら勘違いだったようです。
の、どっちにしようか選べません!

企画に参加した約三ヶ月間、本当に楽しかったです。
7月のお題発表から今までの約9ヶ月間、私のネットライフは覆面一色でした。
ご尽力くださった主催者様、一緒にしてくださった皆様、ありがとうございました!

今回、主催側でルビタグを用意してくださったのが、特にありがたかったです。
これでタグの書き方でバレる心配がなくなる!
開催前や推理中にこれを言うと私がルビのある作品を書いてると推理されそうなので今まで黙っていましたが、主催様、あらためてありがとうございます!

推理では、皆様の大切な作品をネタに好き勝手に遊ばせていただき、数々の失礼にご寛恕を乞うと共に、大いに感謝です。ありがとうございました!
ツイッターでの推理トークも楽しかったです。
相手してくださった探偵仲間の皆様、また一緒に推理できる日が来ますことを……。


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