『越境する児童文学』(野上暁著・長崎出版)という本を読みました。 出版されたのは2009年12月だけど、言及されているのは十年〜十数年くらい前の、ちょっと昔、ちょうど私が良く児童文学を読んでいた頃の作品が中心だったので、取り上げられた作品の殆どが読んでいたり、読んでなくてもタイトルくらいは見知っているものだったので、興味深く、面白く読めました。
そういえば、最近、ちょっと児童文学から興味が離れていたなあ……。 読んでないわけじゃないんだけど、それは『児童文学を読みたいから』読んだわけじゃなくて、『ファンタジーが好きだからファンタジーを読んでたら、その一部がたまたま児童書として出版されたものだった』というだけなので。 前は児童文学ならファンタジー以外のものも、たまに読んだんだけど。
それはともかく、この本の中に、90年代初頭頃に書かれた『性』を扱った児童文学の例が出ていて、該当シーンの抜粋も載ってたんですが、例としてあえて一番センセーショナルな部分を抜き出したにしても、それ、昨今のネット小説界では、ほぼ確実にR18扱いになると思われるものでした。 児童文学なのにR18!(笑)
ネット小説の書き手にもいろんな考えの人がいて、年齢制限についての統一基準はない(そもそもネット小説界には、その世界全体を仕切って決まりを作ったりする権限のある組織なんかないから)から、それぞれいろんな基準で作品に年齢制限を付けたり付けなかったりしていますが、検索サイトに登録するとなると、多くは、その検索サイト内での区分の基準が明記されていて、それに従うことになります。 その基準も、それぞれの検索サイトごとに違うわけだけど、でも、おおよそのところは、だいたいその時代の全体的な風潮というものがあって、その、時代の風潮的に、最近は年齢制限についての認識がかなり厳しくなってきてると感じます。
別にそれが悪いとか良いとかじゃなくて、単に、そういう傾向に見えるというだけなんですが。
ネット小説界も、昔はユルかったですねえ。 私がネット始めた十年前でもユルかったけど、たぶん、もっと前はもっとユルかったんだろうなあ。 だって、当時、ネットにはほぼ大人しかいなかったんだから、年齢制限なんてする必要なかったでしょう。 今は子供も普通にネットしますもんね。 みんな、そういう時代の変化に合わせて、いろいろ考えて、それぞれに良かれと思って工夫している最中なわけです。 そんな中で、全体的な流れが、年齢制限の厳格化に向かってる……と、思います。
で、その、年齢制限に厳しくなった最近のネット小説の検索サイトの大方の基準では、たぶん、あの該当シーンは、明らかにR18に分類されるはずです。 性器の名称はズバリ書かれているし、行為の内容も詳細に具体的に書かれているし、行為の進展度も最終段階(笑)までだし。 たいていの検索サイトさんでは、R15どころじゃないでしょう。
それが、十数年前には、おそらく物議は醸しただろうものの、普通に児童文学として出版され、流通していたんだなあ……と思うと、何か不思議ですね。 今はどうなのかなあ。 市販の児童文学も、最近はピー(自主規制音)な世界になりつつあるのかなあ。 それとも、児童文学は今でもああなのかなあ。
エッチなシーンが読みたい小中学生のキミ! ネット小説なんか読まずに、図書館にでも行って、ちょっと昔の児童文学を漁ってみると良いかもよ!?(←ウソです(^^ゞ)
話は変わって、WEB拍手ありがとうございます! 18日に『桜雪』にコメント下さった方、挙げて下さった曲、知らなかったので、興味を持って聴いてみました。いい曲ですね〜。 で、特に『白い〜』のほう、たしかに、シチュエーションぴったりですね! 『手のひらの雪』とか『雑踏の中』とか、もう、ほんとにぴったり。 これから、私の脳内では、ラストの別れの場面でこの曲をBGMに流そうと思います。 でも、画面に映ってるのは若い美男美女とかじゃなく、ジジババ……(^^;)
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