時々管理日誌
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2009年02月08日(日) 水仙を見に行った

水仙の名所、鋸南町に水仙を見に行ってきました。
何箇所かある名所のうち、その名も『水仙ロード』という3キロほどの散策コースへ行ってきたんですが、大変すばらしかったです!

水仙のピークは1月なので、もう、ちょっと遅かったのですが、そのかわり、菜の花や梅、河津桜も同時に咲いてて、その取り合わせが、すっごくキレイ!
本当は1月に行こうと思ってたのが、都合が合わなくて今になったんですが、かえってラッキーだったかも。
水仙も、日当たりの良いところのは終わりかけてたけど、ちょっと日当たりの悪いところではちょうど満開だったし。

特に、小さな谷を隔てて見える山陰の棚田に咲いてる水仙がきれいで、周囲や葉っぱは暗い緑に沈んでる中に花だけ光に透けて白く光って見えて、それがもう、びっしりで、まるでお星様の畑みたいでした。

ただ水仙がたくさん咲いてるだけじゃなくて、梅や菜の花が溢れる春の山里ののどかな風景が、とってもいい雰囲気なのです。
名所なのは知ってたけど、こんなに綺麗だとは思ってなかった……。
この景観を作って維持してる地域の人たちはすごいと思います。

そして、今回、特にインパクトがあった思いがけない出来事は、近所の農家のおじさんに自分ちの水仙畑を見せてもらったこと。

富士山が良く見えるビューポイントに案内看板が立ってて、そこに立ち止まって景色を見たり看板を見てなんだかんだしゃべってたら、急に知らないおじさんが来て、そこの景色についていろいろ説明してくれはじめて、ふんふんと聞いていたら、そのうち、「水仙がきれいなところに案内してやる」と言うのですよ。
で、「すぐそこ。俺のうちだけど」。

えっ、なにそれ、このおじさんちって、売店とか茶店でもやってるの?
ついてったら何か食べたり買わなきゃいけなくなるんじゃないの?
まあ、別に買ってもいいんだけど、高かったりヘンなものだったりしたら困るなあ……と、一瞬躊躇したのですが、ちょうどその時もう一組通りかかったご夫婦もおじさんに声をかけられて、こちらは何の疑問も無くついてくる様子だったので、まあいいかと、私たちもついていくことに。

おじさんの家は本当にすぐそこで、本当に見事な水仙畑があり、ガレージにダンボールを置いて、菜花を一袋100円で並べていました。
よかった、高くもヘンなものでもなくて。
むしろ、あの量で100円は、すごく安いです。
直売所としても、あんまり商売っ気がないというか、どっちかというと『申し訳程度』みたいな感じ?

で、おじさんがカレンダーを持って来て「このカレンダーの写真はここだ」と、開いて見せてくれました。
数年前のものでしたが、来る人来る人に見せて自慢してるっぽいです。
他にも、おじさんちの花が被写体になったプロの写真集というのも見せてくれました。
確かに、カレンダーや写真集の撮影地に選ばれるだけあって、斜面に一面の水仙と素晴らしい梅の古木、菜の花に夏みかんの木に河津桜と、まるで桃源郷の趣です。
散策路に面していなくて、あきらかによそのお宅の敷地内なので、たまたまおじさんと遭遇しなかったら見られなかった絶景です。

帰りがけに、お礼を言って、菜花を買いました。
安くてたくさん入ってて、みずみずしく美味しそうなので、一緒に来たご夫婦は、3袋も買っていました。
夕食に、この菜花を食べましたが、これがまあ、すっごく美味しかった!
100円でこの量ってだけでもすごくて、スーパーで売ってるのの4パック分くらいありそうな上に、スーパーのパックのは、切り落とさないと食べられないような硬い茎まで入ってて、硬いところを取ると少ししか残らないことも多いのに、おじさんちのは、一番下まで全部柔らかいところばかり。
明らかに高品質。
しかも新鮮で、切り口もまだみずみずしい。
食べたら柔らかくて甘くてクセが少なくて、でもちゃんと菜花らしい風味はあって、こんな美味しい菜花は食べたことがないくらい。
生産者の住所が分かる産直ネット通販とかだったら、思わず生産者にお礼の葉書を出したくなりそうなレベルです。
素晴らしい花畑を見学させてもらった上に美味しい菜花も買えて、超ラッキー!

でも、ほんと、このおじさんとの遭遇は運が良かったとしか……。
だって、おじさんだって一日中あそこに立って客待ちしてるわけじゃないから、同じ日に水仙ロードに行った人の中でも、ちょうどあのおじさんと出会えた人は、ごく一部のはず。
ちょっとレアな体験をしました。


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冬木洋子 [HOMEPAGE]