| 2004年09月03日(金) |
最近読んだオンライン小説 |
最近、ずっとこういうことを書いていなかったので、たまには、最近読んだオンライン小説の感想などを……。 読んでなかったわけじゃないんだけど、相手サイトさんの感想掲示板に感想を書いてくれば気が済んでしまって、つい。
というわけで、いつも読んでる連載の他に最近読んで面白かったものをいくつか。
まず、 きんとさんの『賢者の結婚』。 これはつとに有名な作品ですよね。 私もサイト開設前からあちこちで評判を聞いていて、それから3年以上、いつかは読もうと思いつづけていた作品です。
そんなに読みたかったんなら3年も放っとかずにさっさと読めばよかったのに……と思うでしょうが(^_^;)、他にも、そういう作品、たくさんあるんですよね。 普段はどうしても、紹介文を書くために相互リンク予定サイトさんの作品を読むとか、既に読み始めている連載の続きを追いかけるほうが優先になってしまって、特にお付き合いのないサイトさんの完結作品を新しく読み始めるのは、別に急ぐ必要がないので、読みたい気持ちはあってもついつい後回しになってしまうんです。
じゃあそういうのは永遠に読まないかというと、そうでもなく、ちょっと前(ていうか、もう大分前?)にはやっぱり3年越しにそのうち読もうと思っていた流悠ちかさんの『機械仕掛けの王国』を読んだし。 なにかのきっかけで読む時は読みます。 流悠さんの場合は、作者ご本人と某交流掲示板でお話したのがきっかけ。 きんとさんは、拙作を読んで感想をくださったのがきっかけです。
というわけで、3年越しの憧れの作品だった『賢者の結婚』ですが、期待通り面白かったです。しみじみとした大人の滋味。愛らしい大人のロマンチック。 優しさ溢れる夫婦愛の物語に、ほっこりできます。嗚呼、仲善き事は美しき哉。ユリウス、好みだしv(←物静かな学者タイプで穏やかで包容力があって黒髪で魔法使いv)
ただ、この作品、内容以前でちょっと損してるかも。 私はテキストDL版で読んだのですが、サイト掲載のHTML版は、ちょっと読みにくいかもです。読む人の好みや環境にもよるでしょうが……。 まあ、これについてはテキスト版を利用すればいいだけのことなので……。テキスト版、作ってくれてあってよかった! もし、これからお読みになる方は、テキスト版のご利用をお薦めします。
あと、もう一つ、ちょっと損してるかなと思ったのは、冒頭がややとっつきにくいこと。 まず世界観の説明から入るので、そういうのが好きな人はいいんだけど(私はわりと好き。自分でも冒頭に神話を持ってきてるし)、とりあえず手っ取り早くらぶらぶが読みたいなあと思って来た人で短気な人は引き返してしまうかも。その先にはちゃんとロマンチックな愛情物語が待っているのに……。
というわけで、これからお読みになる方には、もし冒頭でとっつきにくいと思っても、ちょっと腰を据えて、もうちょっと先まで読んでみることを強くお薦めします! せっかくいい話で、冒頭で世界観が紹介されるのに目が無いようなマニアックなファンタジー好きでなくてもちゃんと楽しめる話なので。
あと、つい数日前に読んだ、 果実さんの『正親と威知依』が面白かったです。霊感体質の少年の家に小さな男の子の姿の『妖し』が同居していて、ご近所でちょっと不思議なことがいろいろ起こるという、ちょっと『おじゃる丸』を思わせる設定のエブリデー・マジックもの(?)ですが、独特の淡々とした雰囲気がいいです。 個人的には、果実さんの作品の中で、これがイチオシかも。
あと、 番外編競作企画『禁じられた言葉』参加作品で、沖さんの『死者の石』が良かったです。 この企画には他に、いつも読んでるお気に入りの長編の番外編もいろいろ出てて嬉しいです。 特に嬉しかったのは志麻さんの『インスフェロウに会う日』! ああ、私の(←スミマセン、妄言の程、見逃してやって下さい……)インス様! ひさびさにお会いできて幸せ〜v
それにしても、みんな、すごいなあ。 よく、テーマに則して、期限付きで、単独でも読める上に本編への導入の役割も果たせる長編番外編なんかを書けるなあ。 しかも、みなさん、うまい!第一回のときも、今回も、ひたすら感心しています。私にはとても出来ません……(^_^;)
この企画には他にもいろいろ面白いものがありそうなので、これからぼちぼち知らない作品の番外編も読んでみようと思います。
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